太陽光発電が脱原発の一番の担い手になる
日本共産党・吉井英勝衆院議員に聞く(下)

2011/4/24 11:00

   国会の場で地震と津波のリスクが再三にわたって強調されていたにもかかわらず、福島第1原発の事故で、それは生かされることはなかった。では、現時点で東電などが行っている対策は妥当なのか。今後も、原発は続けていくべきなのか。一連の問題を指摘していた日本共産党の吉井英勝衆院議員(近畿比例)に聞いた。

―――現時点で東電が行っている対策は、どのように評価していますか。特に「低レベル」の放射性物質を含んだ汚染水を投棄していることは、やむを得ないことなのでしょうか。

汚染水は発電所内にプール状のものを作ってとどめる

「『地産地消』のエネルギー」への転換を訴える吉井英勝衆院議員
「『地産地消』のエネルギー」への転換を訴える吉井英勝衆院議員
吉井 冷やすには、今の方法しかありません。炉心がまだ出ているので、炉心が完全に浸かるようにするのは基本。汚染水については、「低レベル汚染水」と言っていますが、本当に低レベルなのか分からないんです。(トレンチに流れている高濃度汚染水に比べて)「相対的に低い」に過ぎないのはもちろんですし、放射性ヨウ素の場合は半減期が8日で、時間とともに線量が落ちていくのは当たり前。しかし、ストロンチウムやセシウムといった核分裂によって生じた、半減期が長いものを流されたら大変です。
   そもそも、各種情報をきちんと公開することが第一です。第二に、どんなことがあっても、発電所内にプール状のものをつくるなどして、敷地内にとどめないといけません。仮に「低レベル」だとされている汚染水だとしても、半減期が長く、線量の高いストロンチウムやセシウムが海洋投棄されれば、ロンドン条約や原子炉規制法違反です。環境破壊で国際的にも大問題になります。それはやりきらないといけない。あとは時間との勝負ですね。早く原子炉を100度以下にして、常温状態に持って行くことに全力を注いで欲しいと思います。

   ―――今後の電力供給のあり方については、どのように考えていますか。原発は、全廃すべきなのでしょうか。それとも、原発の割合をある程度残して、火力・水力・太陽光などを組み合わせる「ベストミックス」の考え方を追求すべきなのでしょうか。

間伐材使った木質ペレットで冷暖房は動かせる

吉井 太陽が地球にもたらすエネルギーは、年間で4000ゼータジュールを超えるんです。今地球にある埋蔵ウランを数十年~100年かけて全部燃やしたとしても、得られるエネルギーは8ゼータジュール程度です。エネルギー量が全然違います。放射能汚染や環境に厳しい問題を持っている原発に頼るよりは、再生可能エネルギーの活用で、原発に頼らない方向に転換すべきだと考えています。
   高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)関係の事業費を全部足したら、5兆円ぐらいになります。これを全部再生可能エネルギーに投じていれば、全然違う形になっていたと思います。普及すればコストも下がる。やはり、そこに行くべきだと思います。
   分かりやすい例で言うと、1000平方キロメートルを太陽光発電所に変えた場合、メンテナンスのスペースを2割取ったとしても、年間1000億キロワット時の電力が生まれます。
   柏崎刈羽原発を1号機から7号機まで全部動かして作れる電力が、年間500億キロワット時。さらに、この表現を好まない方もいますが、1000平方キロメートルという面積は、在日米軍基地の面積とほぼ同じです。
   「原発はすごい、すごい」とみんな思っていますが、実はそう思わされているだけで、柏崎刈羽原発の2倍の電力が、在日米軍基地の面積でできる。平地に建設した場合は基礎工事などで費用がかさみますが、屋根に取り付けるのであれば、そうでもない。駐車場であれショッピングセンターであれ、何でもいいんです。日本の年間発電量が9000億キロワット時。9分の1は、これでまかなえるんです。原発に頼らずにやっていける道が具体的にイメージできるのではないでしょうか。
   太陽光以外にも、風力発電や、小水力発電、自然エネルギーには地熱発電もあります。間伐材でペレット燃料を作ることもできます。中東から油を買わなくても、木質ペレットで冷暖房は動かせます。農家の温室栽培も、ペレットボイラーを作ればやっていける。それが新しい産業を生み出し、地域経済をよみがえらせる力にもなります。エネルギーと環境を一体のものとして考えていくのが、これからの道だと思います。

―――「原発をなくしたら、火力発電を増やさないと電力需要をまかなえない。これでいいのか」という指摘もあります。

吉井 火力については、二酸化炭素の問題があります。やはり、再生可能エネルギーへの転換を図っていかないと、温暖化対策ができません。ドイツや北欧諸国が目指しているのが、まさにそれです。そのためには、大きなバッテリーや技術の開発を進める必要があります。要は「地産地消」のエネルギーですね。これで、電源や電圧を安定した状態で供給することができます。

吉井英勝さん プロフィール
よしい・ひでかつ 衆院議員、日本共産党環境・エネルギー・原発問題委員長。1942年生まれ。京大工学部原子核工学科卒。堺市議、大阪府議、参院議員を経て、90年衆院初当選。現在7期目。原発問題の専門家としても知られている。

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