2024年 5月 1日 (水)

「朝日記者はツイッター禁止」 上杉・茂木対談に記者が訂正要求

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   記者クラブ問題をはじめとして大手メディアの批判を続けている、自由報道協会代表の上杉隆氏と脳科学者の茂木健一郎氏の対談に、今度は大手メディア記者の側から「モノ言い」が付いた。

   朝日新聞で記者によるツイッターの利用が活発化したことについて、上杉氏は「記者はツイッターをしてはいけないという言論封殺を、天下の『朝日新聞』ですらしていた」などと解説。茂木氏も、これを前提にして朝日新聞を批判した。だが、朝日新聞記者は「朝日新聞が記者にツイッターを禁じたことは一度もありません」と反論し、茂木氏は発言を訂正することを表明した。

「黙って従うなんてジャーナリストとはいえないよ」

   問題とされているのは、2012年4月10日に発売された月刊誌「Voice」(PHP研究所)12年5月号に「『ミドルメディア』で日本の言論界が変わる」と題して掲載された対談。

   対談では、茂木氏が日本と米国の記者を比較する中で、

「キャスターや記者が自分の意見をいうことは当たり前だと思います。ツイッターに関しても、『朝日新聞』がようやく記者に解禁したらしいね」

と問題提起。これを受ける形で、上杉氏が、

「先日、ある海外特派員に会ったとき、その話題になりました。朝日新聞社が記者14人について実名利用でのツイッターを解禁した、と『朝日』自身がニュースにしたんです。彼らはそれをみて、『いままでツイッターは禁止だったのか?』と笑っていましたよ。記者はツイッターをしてはいけないという言論封殺を、天下の『朝日新聞』ですらしていたのです」

と朝日新聞を批判した。茂木氏も、

「記者がそれに従っていることが、僕には理解できない。会社の方針としてツイッターが禁止となっていても、それに黙って従うなんてジャーナリストとはいえないよ」

と同調した。

茂木氏はすでに発言を修正

   これに対して、横浜総局の伊丹和弘記者(前・ジャーナリスト学校主任研究員)が、2010年の段階で複数の記者が実名を名乗っていたことを挙げながら、

「朝日新聞が記者にツイッターを禁じたことは一度もありません」

と反論。ツイッターの利用が先行していることを踏まえて、10年8月に社内でガイドラインを作成し、改訂作業を進めていることなどを説明した。

   名古屋本社の神田大介記者も、

「私自身、社名と実名を名乗った上でかなり自由にツイッターを使わせてもらってきたが、朝日新聞社からツイートをやめるように言われたことは一度としてない」

などと批判した。

   一連の反論ツイートを受け、茂木氏は

「ここの私の発言は、事実誤認に基づくものです。お詫びして訂正します」

と陳謝。ウェブ上の記事も、

「ツイッターに関しても、『朝日新聞』が積極的に活用する方針に転換したね」
「仮に、ある会社の方針としてツイッターが禁止になるようなことがあったとしたら、それに黙って従うなんて、ジャーナリストとはいえないよ」

と修正された。上杉氏はドイツから帰国したばかりで、4月20日夕方には京都大学で「マスメディアとプライバシー 炎上しない大学生活」と題した講演が予定されている。どのような反論・訂正があるか注目される。

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