今夏、原発停止でもぎりぎり電力確保 ただ、電気料金への跳ね返りなど問題も残る

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   この夏が猛暑となっても、原発なしで必要な電力を供給できる見通しであることが、経済産業省と大手電力9社が公表した資料「2014年度夏季の電力需給見通し」で明らかになった。全国の原発がすべて停止した状態でも、電力不足が起きないとの見解を政府と電力会社が公式に示すのは初めて。

   ただ、電力確保といっても「ぎりぎり」(政府関係者)で、フル稼働の老朽火力発電所が故障すると、供給が危なくなる心配は残っている。

   政府は2012年夏、「大幅な電力不足が起きる」として、関西電力の原発2基(大飯原発3、4号機=福井県、計236万キロワット)の再稼動を認めたが、2013年9月に定期検査のため停止。その後は国内48基の原発がすべて停止しており、再稼動の見通しは立っていない。電力会社は原発再稼動を目指すものの、現実の供給不安を解消するため火力発電所の増強や自家発電からの電力購入などの対策を進めた。

関電は余力のある東電や中部電力から融通を受ける

   政府と電力会社によると、電力9社平均の供給予備率(電力の需要に対する供給力の余裕度)は7月が4.3%、8月が4.6%で、「刻々と需要が変動するのに対応するため、最低でも必要とされる3%」を上回った。2014年夏まで「原発なしでは電力が不足する」と主張した関西電力も7、8月とも予備率は3.0%。関電と並んで原発依存度が高い九州電力も3.0%で、9社中この2社が最も低いものの、いずれも3%をクリアした。最も供給力に余裕があるのは北海道電力の9.2%で、東北電力の7.5%、東京電力の5.5%が続いた。

   もっとも関電の場合は、自前で予備率3%を確保できたのではない。余力のある東電や中部電力など他の電力会社から電力の融通を受けることを織り込んだからだ。九州電力も東電などから融通を受けることで、電力不足を回避する見通しだ。

   そもそも、原発なしでも電力不足とならない大きな要因は、節電の定着だ。東日本大震災と東電の原発事故を受け、2011年夏から始まった節電は、企業や家庭の8~9割が「今夏も節電を続ける」と回答しており、13年の実績から原発14基分に当たる1435万キロワットの節電が定着すると見込まれている。今夏はアベノミクスによる景気回復で工場やスーパーなどで、原発2基分に当たる197万キロワットの電力需要が増えると予想されるが、これを織り込んでも必要な電力は賄えるわけだ。

現状では、「原発なし」が料金に跳ね返らざるを得ない

   2013年夏と2012年夏も、実は真夏の電力消費のピークを原発なしで乗り切っていた。この間、稼動していた原発は関電の大飯原発3、4号機だけだが、猛暑だった2013年夏の最大需要日の実績で、最も予備率が低かったのは中部電力の4.0%、続いて関電と九電の4.3%。東電は7.9%、東北電力13.6%と、各社とも3%を余裕で上回り、「いずれの電力会社も需給逼迫に至ることはなかった」(経済産業省)。仮に関電の原発2基が停止していたとしても、余力のある東電、中部電力、中国電力などから融通を受ければ、供給不足を回避できる計算だった。

   とはいえ、問題はある。一つは電気料金。電力会社は沖縄電力を含む10社のうち、6社が2014年3月期決算で経常赤字となる見通しだ。原発停止で火力発電の燃料費がかさみ、これまで東京電力、関西電力など6社が政府の認可を経て電気料金を引き上げた。5月には中部電力が家庭向け電気料金を平均3.77%値上げするほか、13年9月に値上げした北海道電力は再値上げの検討を表明した。現状で、原発なしでは料金に跳ね返らざるを得ない。

   また、「火力で原発の穴埋めをしているとはいえ、老朽施設を総動員しているのが実態で、いつ故障で供給に支障が生じても不思議ではない」(経産省筋)というのも懸念材料で、「薄氷を踏む思い」(同)の関係者は多い。

   原発なしで夏の電力が賄えるのは事実だが、これで、直ちに「脱原発」と言えるわけではなさそうだ。

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