ゴーン日産、14年度は正念場 業績予想3度目の下方修正は許されぬ

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   日産自動車は「快走」しているのか。同社が2014年5月12日発表した2014年3月期の連結決算は増収増益、グローバル販売台数は約519万台と過去最高を更新した。

   ただし、前の期に続いて期中に業績予想を下方修正しており、必ずしも「想定通り」にはいっていない。同社は、2015年3月期はさらなる増収増益と販売台数の積み上げを見込むが、果てして――。

ゴーン支えた志賀俊之最高執行責任者を、経営の一線から外す

目標値に向けアクセル踏めるか(画像は「日産自動車」WEBサイト)
目標値に向けアクセル踏めるか(画像は「日産自動車」WEBサイト)

   カルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)は決算発表会見で2014年3月期の業績について「いくつかの主要な市場における確固たる成長を反映した、満足のいく結果」と総括。一方で「現時点での日産の真の実力を反映したものではない」と不満も口にした。

   1年前の2013年5月に公表した通期見通しは、売上高10兆3700億円、営業利益6100億円、純利益4200億円を見込んでいた。日本、中国、北米、欧州、その他各地域で販売台数を伸ばし、前年度比7.8%増の530万台の世界販売を計画。ところが、半年後の中間決算発表時に、売上高10兆1900億円、営業利益4900億円、純利益3550億円にそれぞれ下方修正。販売台数も欧州やその他地域がふるわず、520万台に引き下げた。期中の下方修正は2期連続で、長年、ゴーンCEOを支えた志賀俊之最高執行責任者(COO)を、経営の一線から外す人事も断行した。

アジアとオセアニア、中南米が不振

   着地は、ほぼ下方修正した数値通りだったが、日産が「その他」に分類する地域での販売は苦戦した。アジアとオセアニアは17.8%減の36万3000台、中南米は16.1%減の18万6000台。ゴーンCEOは中南米が不振だった理由を「ブラジル政府がメキシコからの輸入を制限したため」と説明。14年4月、ブラジルに新工場を開設したため「供給は大きく改善してパフォーマンスが上がる」とみる。インドやインドネシアなどのアジア市場も、発売したばかりの新興国向けブランド「ダットサン」が貢献すると期待する。

   ゴーンCEOが常に気にかけているのは、2011年6月に発表した中期経営計画「日産パワー88」。2017年3月期末までに、グローバル市場占有率8%、売上高営業利益率8%を達成する――というのが骨子だ。2014年3月期は計画のちょうど折り返し地点で、同期の市場占有率6.2%、営業利益率4.8%。日産が得意とする中国市場での業績を反映させた営業利益率は5.3%に上昇するが、それでもトヨタ(8.9%)やホンダ(6.3%)に比べると低い。

今後は「投資が結果を生み出す段階に入ってくる」?

   日産はこれまでの3年間、工場新設などの積極投資を重ねてきた。今後は「投資が結果を生み出す段階に入ってくる」とみており、ゴーンCEOも目標達成に自信をみせる。

   2015年3月期は、売上高2.9%増の10兆7900億円、営業利益7.4%増の5350億円、純利益4.1%増の4050億円を見込み、世界販売台数は8.9%増の565万台を想定する。国内は消費増税の影響で11%減の64万台となるが、中国は17.6%増の143万台、北米は6.8%増の176万台、欧州は15.4%増の78万台、その他は18.4%増の104万台を計画している。新型車の投入ラッシュに加え、仏ルノーとの提携拡大によるコスト削減効果を見込む。

   ゴーンCEOにとって「3度目の下方修正」は許されない。想定したシナリオ通りに成長できるのか、今年度が正念場になりそうだ。

日産

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