セブン&アイ、柏と旭川で店舗閉鎖の裏事情 地方駅前百貨店は生き残れない?

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   セブン&アイ・ホールディングス(HD)が、傘下の百貨店グループ「そごう・西武」の西武旭川店(北海道旭川市)とそごう柏店(千葉県柏市)を2016年9月末に閉鎖する。3月8日に発表した。

   訪日中国人の「爆買い」や富裕層の購買力が支える都心部の百貨店は一息ついているが、地方・郊外の百貨店はショッピングモールに勢いがあり、苦戦が続いていることを象徴している。

  • 大型ショッピングモールの台頭でセブン&アイHDは打撃を受けている
    大型ショッピングモールの台頭でセブン&アイHDは打撃を受けている

米国株主からはヨーカ堂切り離しの要求も

   2016年2月期の売上高は西武旭川店が105億円でピーク時の4割程度、そごう柏店は115億円でピーク時の何と2割程度にまで落ち込んでおり、それぞれ再び利益を生み出すのはもはや困難と判断した。2店の従業員(正社員)は別の店舗に異動する。さらにそごう・西武本部の人員約100人を削減して既存店の店頭に配置し、販売現場のテコ入れを図る。セブン&アイは、現時点で赤字を垂れ流しているのは今回閉鎖を決めた2店にとどまるとしており、残る約20店舗の百貨店は黒字を確保しているようだ。

   セブン&アイは傘下のスーパー、イトーヨーカ堂についても早期に大なたを振るう計画を併せて発表している。2015年10月には「今後5年間で不採算の40店を閉鎖」としていたが、「向こう1年間(2017年2月期中に)で20店を閉鎖する」と一部を前倒しする。「5年で40店」自体に変更はないものの、リストラによる止血を急ぐ。

   背景には、セブン&アイの株主には現在、ソニーなどに不採算事業の切り離しを要求した強面の米国のモノ言う株主「サード・ポイント」がおり、すでにイトーヨーカ堂のグループからの切り離しなどを求められている。セブン&アイは「サード・ポイントの要求とは関係ない」と強調しているが、株主なのだから関係ない方が不自然というものだろう。

郊外ショッピングモールに客を奪われる

   百貨店に話を戻すと、1973年開業のそごう柏店は、JR常磐線柏駅の駅前にあり、ベッドタウンとして柏の人口が増えた恩恵を受け、柏高島屋や丸井柏店と競い合いながら売り上げを伸ばしてきた。ただ、バブル期の1991年2月期(590億円)をピークに減少傾向となった。

   多くの地方都市と違って柏市は近年も人口が少しずつ増えているが、典型的な「駅前百貨店」のそごう柏店の退潮がはっきりしてきたのは、大型ショッピングモールの開店だ。2006年に「イオンモール柏」と「ららぽーと柏の葉」、2007年に「流山おおたかの森」が相次いでオープンし、購買力のある「ベッドタウンの家族連れ」の週末の買い物行動を一変させた。駅前は、立地はいいが渋滞が起きるなど車をとめるには必ずしも便利ではない。このため、ファミリー層が休日に出かける店ではなくなってきた。

   柏市の近くの船橋市も似たような状況だ。ショッピングモール「ららぽーと」の巨大な1号店ができた結果、JR船橋駅前に立地する東武百貨店船橋店も経営環境は厳しいとされ、東武百貨店(池袋と船橋の2店体制)は、正社員の早期退職を募り、全体の2割にあたる約200人が16年2月末に退職したと一部で報じられた。

   西武旭川店は柏以上に厳しいショッピングモールの波が押し寄せているのは柏と同じ。イオンモールが「旭川西」に加えて「旭川駅前」が存在し、2015年3月には地元資本の「アルティモール東神楽店」も旭川空港の近くにオープンした。すでに地元資本で老舗の「丸井今井旭川店」は2009年に閉店していたが、人口35万人前後の旭川市にとって、従来型の百貨店が生き残るのは厳しい状況だった。

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