2024年 5月 8日 (水)

避難所で子どものアレルギー悪化させないために 専門家による相談窓口開設、対策パンフも配布

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   日本小児アレルギー学会は2016年4月15日、熊本地震の発生を受けて、ぜん息やアトピー性皮膚炎といったアレルギー疾患をもつ子どもの親や避難所運営者を対象に、メールでの相談窓口を開設した。氏名、年齢、性別、住所、電話番号を記載のうえ、メールを送信すると、相談内容をもとに担当医師からメールか電話で連絡が来る。

   同時に同学会は、東日本大震災後の11年3月に作成した、災害時の子どものアレルギー疾患への対応方法を記載したパンフレットの活用もすすめている。行政関係者や災害支援関係者は、希望部数をメールか電話(03-6806-0203)で連絡すれば、学会から冊子で送付される。一般向けに、学会のウェブサイトからダウンロードもできる。

食物アレルギーの子どもが避難所生活する場合は

   災害にともなう避難で生活環境が一変すると、アレルギーを持つ子どもは症状の悪化が心配される。パンフレットは大きく「ぜん息」「アトピー性皮膚炎」「食物アレルギー」の3つのパートに分かれ、災害時特有の状況を挙げながら、親や避難所の運営者がとるべき処置の仕方を記載している。

   例えば、毛布や布団にはぜん息の原因となるダニが多いため、マスクやタオルを顔にあて、ほこりを吸い込まないよう注意を呼び掛けている。薬を服用している場合は、医師に相談のうえ量を増やすことをすすめている。

   またアトピー性皮膚炎をもつ子どもの場合、避難生活では普段通りの入浴が難しいため、お湯でぬらしたタオルで全身を拭き、乾燥を避けるため早めにステロイドや保湿成分入りのぬり薬をつける。避難生活はストレスが加わってかゆみが強くなるケースがあるが、冷たいタオルで冷やすと一時的に楽になるという。

   食物アレルギーがある子どもには、炊き出しや支給された食事にアレルギー原因物質が含まれていないかを調理担当者や包装で確認してから食べさせる。アレルギー対応食が支給される場合もあるので、避難所の運営者に早めに相談しておくことも大切だという。

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