ミニッツ・シンキング

文化を食す!

今、行事食はどうなのか

今年の節分。あなたは「恵方(えほう)巻き」を食べた?

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「恵方巻き」は太巻き寿司。「恵方」を向いて無言で食べるもの、といわれます。
「縁を切らない」という意味を込め、切らずにかぶりつくので丸かぶり寿司とも呼ばれます。

七福神にちなみ、かんぴょう、キュウリ、伊達巻、鰻など七種類の具材で「福」を巻き込んでいます。
その年の福徳を司る吉神のいる方角。6世紀ごろ中国から日本に伝わった陰陽道 (おんみょうどう)で、干支に基づいて定めます。

地域特性のボーダーレス化

「恵方巻き」は江戸時代、大阪の船場(せんば)で節分に食べられていた、という説があります。戦後、大阪鮓商組合が「節分の丸かぶり寿司」復活をうたい、70年代に大阪海苔問屋協同組合が「巻きずしの丸かぶり早食い」イベントを行うと、関西に広がりました。
その後はコンビニの展開に伴って広がり、90年代は全国で販売されます。2003年以降、売り上げが落ちる季節に格好のイベントとして大きく宣伝されます。具材も多様化し、パンやケーキに「恵方巻き」の名を付けたものまで登場。…さて、食のボーダーレス化は、地域性だけではありません。

この野菜の旬は?

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正解は2.夏です。
とは出盛り期。夏に出荷のピークを迎えるキュウリは成分の90%以上がで、ミネラルや機能成分を豊富に含み、汗をかく季節にぴったり。
☞キュウリのうれしい成分と効果
ただし、ビタミンC破壊酵素のアスコルビナーゼが含まれています。
☞キュウリはこう食べて欲しい!

カリウムが多く( 100g あたり200mg*)、夏バテやむくみ防止に効果あり。他にピラジン(キュウリの風味。血液浄化、血栓・心筋梗塞・脳梗塞の予防効果があるとされる)、イソエルシトリン(むくみ解消、のぼせ改善効果が期待できる)なども含みます。
*文部科学省 五訂増補日本食品標準成分表(平成17年)
キュウリはそのまま、塩やもろみを付けて食べるか、酢の物にして食べるのが一番。
野菜ジュースに入れると、アスコルビナーゼが、他の野菜のビタミンCを破壊します。
正解
不正解

この野菜の旬は?

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正解は2.夏です。
カボチャは夏に収穫。でも一番おいしくなるのは収穫の3~4ヶ月後。貯蔵している間にデンプンが糖分に分解されるのです。 βカロテンビタミンEが豊富で、冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかないといわれます。
☞カボチャはこう食べて欲しい!

粘膜系の正常化や免疫力の向上、目の疲労を癒す働きがある。
血管を拡張して血行を促進する。
βカロテンやビタミンEは、脂溶性ビタミン。油炒めなどにして食べると吸収もバッチリ。また種(パンプキンシード)も栄養豊富。乾燥させて食べると良いでしょう。
正解
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この野菜の旬は?

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正解は4.冬です。
ホウレンソウはカロテン、ビタミンC、鉄分を多く含み、根元の赤い部分には骨を丈夫にするマンガンも。 一年中栽培されていますが、収穫量が増える冬は霜にあたって甘みアップ。おいしいだけでなく、ビタミンCの量もこんなに増えます。
☞ホウレンソウはこう食べて欲しい!

100g中に含まれるVCは、
・夏採り=20mg
・冬採り=60mg
参照:文部科学省 五訂増補日本食品標準成分表(平成17年)
ホウレンソウのエグ味はシュウ酸。結石をつくるといわれますが、沸騰している湯で根元10秒→全体を20秒さっとゆで、冷水にさらせばOK。肉類と炒めると、カロテンや鉄分の吸収が高まります。
正解
不正解

季節特性のボーダーレス化

クリスマスケーキの必須アイテムイチゴ。店頭に並び始めが11月、流通の最盛期は12月です。でも本当の旬は、晩春から初夏。太陽の光と温もりで育った露地ものイチゴは、格別に甘くて、値段も安いのです。
消費者が求め、生産者が応え、通年流通する野菜や果物は、もはや日常の食卓に欠かせません。ですが、旬を知り行事食をとり入れると、その食卓に文化と季節感を加えられるのではないでしょうか。

次に、日本に根付いた欧米の行事食を見てみましょう。

New行事食:バレンタインチョコ

起源はローマ帝国時代といわれるバレンタインデー。
欧米では花やケーキ、カードなどを恋人や親しい人に贈る習慣です。贈答用チョコレートボックスやハート型キャンディボックスは、19世紀後半のイギリスが始まり。
日本に入るのは戦後まもなくで、流通業界や製菓業界が普及に務め、1970年代後半から日本独特の「女性から男性にチョコレートを贈る」習慣が定着しました。
☞ どれくらい売れてる?
☞ チョコレートの成分

紀元前4世紀頃、兵士の婚姻を禁止していたローマ帝国で、キリスト教の司祭バレンティヌスが秘密に兵士を結婚させ、捕らえられて2月14日に処刑されたといわれます。
日本の年間消費量の2割程度が、この日に消費されるそうです。2000年代後半には「友チョコ」や男性が女性にチョコレートを贈る「逆チョコ」、「自分チョコ」といった様々な展開が見られます。
糖質・脂質・たんぱく質・食物繊維・ポリフェノールが豊富。エネルギー量が高く、携帯用非常食にも。リラックス作用があるといわれるギャバや香り成分も注目されています。
脂肪分はカカオバター。日本では何%かを植物性油脂に換えた製品が多く、国際食品規格が定めるチョコレートへの植物油脂配合基準(5%まで)より高い配合の場合も「チョコレート」と表記しています。

New行事食:ハロウィンの菓子

10月31日のハロウィンは、ヨーロッパ起源の民族行事。ケルト人の収穫感謝祭が発祥といわれます。 アイルランドでは、近所の人が集まってバーンブレッグを食べ、アメリカでは子供たちが仮装して家々を訪問し、菓子を集めます。 日本では菓子やカボチャのケーキが売られます。

アイリッシュ・レーズンケーキ。
切り分けた中に何が入っているかで、結婚運や金運を占う。

New行事食:クリスマスケーキ

フランシスコ・ザビエルの布教と共に、日本に入ったクリスマス。戦国時代にクリスマスの会食記録が見られます。
クリスマスといえばケーキ。明治時代に、シンプルなプラムケーキとして登場しました。 大正時代になって、今のようなものへと変わってきたようですが、欧米のクリスマスケーキとは異なります。

永禄11年、堺近郊で起きた織田信長と松永久秀との戦いの際、
両陣営にキリシタンがいることを知ったイエズス会司祭ロイス・フロイスの呼びかけで
クリスマス休戦がもたれ、両陣営の約70名の武士がクリスマスのミサに出席し、
料理を持ち合って食事をしたといいます。

各国のクリスマス料理

毎年家で出す行事食

国名 アイスランド アメリカ イギリス
料理 燻製の羊や豚
トナカイの肉料理
七面鳥とクランベリーソース
ジャガイモ
豆料理
モールドワイン
七面鳥とグレービーソース
マッシュポテト
芽キャベツとニンジンのロースト
菓子 ライスプディング ジンジャーマンクッキー
シュガークッキー
クリスマスプディング


国名 フランス ドイツ 日本
料理 (24日は肉を控える)
クリスマス当日:
フォアグラ、キャビア
シャポン
ニシンの酢漬けサラダ
ガチョウのロースト
赤キャベツ
ジャガイモだんご
ローストチキン
フライドチキン
普通のパーティー料理
菓子 ブッシュ・ド・ノエル シュトーレン クリスマスケーキ
ミルクで甘く煮てシナモンをかけたごはん。幸運のアーモンドが隠されていることがある
果物やスパイスを煮込んだ
ホットワイン
ドライフルーツやナッツを入れ数か月熟成させたものを、
当日温めて、ブランデーバターやクリームをかけて食べる
クリスマス限定で販売される、特別飼育された雄鶏
クリスマスの1か月前頃から少しずつ食べる、フルーツケーキ
生クリームやいちごをふんだんに使った、日本独自のもの

「帰化食物」?「在来食物」?

東京、神奈川、埼玉、千葉の調査*で、おせち、雑煮を抜き毎年家で出す行事食のトップに輝くのはクリスマスケーキ。ひなあられや柏餅をおさえ第6位はクリスマスのチキンや七面鳥料理。
終戦後もたらされた欧米の食文化は、豊かさの象徴、ハレの印象で、日本風にアレンジされて定着してきたようです。
象印マホービン/生活レシピ(象印調査シリーズ)2005年11月

今後どうなる家族の食卓

ところで、これは小・中学生の子どもを持つ首都圏在住の主婦300人を対象としたアンケート*の結果です。
家族全員がいちばんそろいやすい休日の夕食(85%が「必ずそろう・だいたいそろう」と回答)の内訳ですが、上のグラフは1985年、下は2002年の結果です。
象印マホービン/生活レシピ(象印調査シリーズ)2002年11月

今後どうなる家族の食卓

かつて村人総出で、にぎやかに準備した行事食。今は、デパートやスーパー、コンビニで1人分からおせちが手に入る時代です。決めごとやしきたりを気にかけることも少なくなりました。
行事食は、流通に乗ることができるかどうかで、今後の生き残りが決まるのかもしれません。
でも、ちょっと待って…「食」は、文化遺産にもなるのです。ひと手間かけて食卓を囲めば、誰でも触れ、味わえる文化なのです。

健康食としての行事食

欧米発の楽しい行事食。でも、健康食としては日本の行事食に軍配が。
さらに、沖縄の行事食に注目!
動物性たんぱく質が豊富で、豚肉からビタミンBを摂取。野菜も豊富で、各種ビタミンミネラルを確保。乾物類・魚類もしっかり入り、カルシウムを十分に取れる…たいへん合理的なメニュー、さすが長寿県ですね。

沖縄の重箱料理。写真にポインターを合わせると、解説が読めます。
(出典:沖縄特産品店主のブログ

十六日・彼岸・清明祭・屋敷御願などにつかう沖縄独特の詰め合わせ料理。一般的には白餅と御三味と呼ばれる肉・魚・野菜を入れる。豚肉、かまぼこ、揚げ豆腐、煮昆布、てんぷら、ゴボウなど。 写真は左上から、厚揚げ豆腐・魚てんぷら・(中列)カステラカマボコ・赤カマボコ・豚三枚肉・(右列)こんにゃく・ごぼう・昆布の煮物。

「行事食」って知ってる? いくつ挙げられる?

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季節を感じる「心と身体にやさしいメニュー」を2つ、ご紹介します。

詳細

誰でも作れる新春七草粥
【朝、時間がある人は】
米を研いで鍋に入れ、米の7倍量の水に1時間ほどつけ、蓋をしないで火にかけ沸騰させる。沸騰したら軽く混ぜ、弱火にして蓋をし、40分~1時間炊く。洗って食べやすく切った七草を加え、軽く混ぜ、塩(適量)を入れる。
【朝、お急ぎの人は】
前日ご飯を炊いて、飯の5〜6倍量の水にひと晩浸しておく。翌朝、食べやすく切った七草、塩(適量)、好みで干エビや干貝柱を入れてひと煮立ちさせる。

野草は前の晩に水につけておくか、熱湯をかけてかるく絞るとアクが気になりません。 七草がなければコマツナ、ミズナ、ミツバなどでOK! 正月の餅の残りや、刻んだ油揚げを入れてもGood!


誰でも作れる初夏の枝豆ご飯
1.米に塩少々と昆布を加えて炊く。
2.塩ゆでした枝豆をさやから出しておく。
3.炊きあがったごはんに②を混ぜる。

枝豆をさやから出す作業は、小さなお子さんも参加できますね!

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