2024年 5月 5日 (日)

キリンの「健康プロジェクト」 肝臓ケアで勝負

オルニチンを含む食品は少ない

回復系アミノ酸のオルニチン配合「キリン プラス‐アイ」の新商品
回復系アミノ酸のオルニチン配合「キリン プラス‐アイ」の新商品

   マーケティング調査の富士経済によると、「健康ブーム」に乗って順調に売り上げを伸ばしてきた健康食品市場も、最近はやや頭打ちという。「目的別に健康食品を使用するケースが増えていて、ビタミンや栄養補給、疲労回復などは健康食品を使用する率が高いが、体重の維持やダイエット、関節痛対策などは健康食品以外のものを使用する率が高い」としている。

   そうした中で、健闘しているのが「肝臓ケア」商品。オルニチンは、その肝臓ケアに適した素材だ。日本肝臓学会・専門医でオルニチン研究会の須田都三男座長によると、「疲労感を取り除くには肝機能を高めることです。オルニチンを摂取することで、肝機能を助け、疲労回復につながります」と説明する。

   肝臓は、体のエネルギー代謝や貯蔵、解毒、胆汁の生産など約500もの役割を司るが、その活動を阻害する存在として、栄養の代謝や過度な運動などによって発生する有毒なアンモニアがある。増加したアンモニアが体内にそのまま溜まるとエネルギー不足を引き起こし肝機能の低下を招く。それが結果的に疲労感となって全身に現れるのが「疲労のメカニズム」。

   そこで、体内のオルニチンを増やし尿素回路を活性化させてアンモニアを無毒化すれば、肝臓は本来の機能を保てるというわけだ。

ところが、オルニチンが含まれている食材は少ない。たとえば、シジミにはズバ抜けて多く含まれているが、同じ貝類でもホタテやアサリにはほとんど含まれていない。オルニチンの有効摂取量は、一般的に1日400~800ミリグラムというから、日常的に摂取することはむずかしい。それを手軽に摂るには、やはり健康食品に頼るしかないのが現実なのだ。

   日本人間ドック学会の調べでは、08年時点で現代人の4人に1人が肝機能になんらかの異常を抱えているというから、オルニチン入りの食品が日本人の健康に役立つことになりそうだ。

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