NHK「番組改変」事件、10年目に披瀝した「闇」

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現場にいた人間だから書ける迫真のドキュメンタリー
現場にいた人間だから書ける迫真のドキュメンタリー

   あの「事件」からもう10年がたとうとしている――。

   2010年7月、柏書房から新刊本『NHK、鉄の沈黙はだれのために』(著・永田浩三)が発売された。2001年1月30日、NHK教育テレビで放送された『ETV2001』シリーズの第2弾「問われる戦時性暴力」が大きな波紋を呼ぶことになった。テーマは慰安婦問題。2000年12月に都内で国際法の専門家が集まり、慰安婦問題の責任者を裁く「女性国際法戦犯法廷」が開かれたのだが、番組はその意義について考えるものだ。

   同書では、この番組の放送をめぐり、有力政治家らから「番組改変」の圧力がかかったとされる問題で、番組の担当プロデューサーとして制作の中枢にいた永田氏がセンセーショナルな告白をしている。

   放送予定日を前に、番組制作部門の責任者らによる数回の試写が行われていたが、その過程で、急に「全然だめだ。話にならない」と否定されてしまい、法廷に対して否定的な内容への変更を指示されたという。その裏には、いったい何があったのか?

   「わたしはこの本で二つのことをやっておきたいと思った。一つは、九年前のできごとをできるかぎり検証しておくこと。もう一つは、事件後のおよそ九年間に、なにがおこなわれ、なにがおこなわれなかったのかをふり返ること。とりわけ、後者を忘れてはいけないと思っている」と、永田氏は記している。

   単行本、286ページ。定価2100円。

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