ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズナッティ・ドレッド+1UICY-945892800円7月21日発売ユニバーサルミュージック暑すぎる夏とくればレゲエ――こんな風に言われるようになったのは1980年代も後半だったような気がする。それまで日本でのレゲエはワールド・ミュージックの範疇で、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズを筆頭に、いまではアーリー・レゲエとかルーツ・レゲエと呼ばれる音が主流だった。筆者にとっては、いまだにレゲエといえばこの時代のものだ。日本にレゲエが登場したのは、1970年代に入ってから。ポール・サイモン、ジョン・レノン、エリック・クラプトン、ロバート・パーマーといったアーティストがボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ、トゥーツ&ザ・メイタルズなどのレゲエ楽曲をカヴァーし、洋楽好きのリスナーに知られるようになったのだ。1973年公開の、ジミー・クリフ主演のレゲエ・ムービー『ハーダー・ゼイ・カム』も日本人がレゲエを知る大きなきっかけになった。ザ・ウェイラーズというグループは、紆余曲折はあったものの、結局ボブ・マーリーとピーター・トッシュ、バーニー・ウェイラー3人のグループ。レゲエ特有のリズムを楽曲にしたのは67年のことだった。やがて、ピーター、バーニーが離れ、1974年からボブを中心としたボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズとなった。専属シェフを連れていたボブ・マーリーレゲエと呼ばれる音楽は、リズムを特徴とするが、元々はマーカス・ガーベイが唱えたアフリカ回帰運動=ラスタファリズムと密接な関係がある。簡単にいえば、貧しい奴隷移民であったジャマイカの黒人達の政治的、民族的、思想的抵抗運動のひとつの現れこそがレゲエだった。1979年、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズが来日公演を行った。筆者は渋谷公会堂でそのステージに触れ、インタビューのために浜松まで出向いた。結局、会うことはできたもののインタビューはできなかった。菜食主義者のボブ・マーリーは専属のシェフを連れてきていたことを思い出す。今年はボブ・マーリー生誕65年、来年は病死して30年。もうそんなに経つのかと、改めて時の足の速さに驚くのだが、今年7月にボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの11作品が、紙ジャケットのSHM-CD化されて発売された。すでに売り切れで手に入らないものもあるが、いまさらと言われそうだがお勧めする。個人的にはピーター、バーニー脱退後最初のアルバムとなった75年作品『ナッティ・ドレッド+1』が良い。これはまだ手に入るようだ。加藤 普【ナッティ・ドレッド+1 収録曲】1.ライヴリー・アップ・ユアセルフ2.ノー・ウーマン、ノー・クライ3.ゼム・ベリー・フル4.レベル・ミュージック5.ソー・ジャー・セイ6.ナッティ・ドレッド7.ベンド・ダウン・ロウ8.トーキング・ブルース9.レヴォリューション10.アム・ア・ドゥ(ボーナス・トラック)<7月21日発売のSHM-CD(紙ジャケ)化作品>UICY-94585/6『キャッチ・ア・ファイアー<デラックス・エディション>』UICY-94587/8『バーニン+17<デラックス・エディション>』UICY-94589 『ナッティ・ドレッド+1』UICY-94590 『ライヴ!+1』UICY-94591/2『ラスタマン・ヴァイブレーション+21<デラックス・エディション>』UICY-94594 『カヤ+1』UICY-94595 『バビロン・バイ・バス』UICY-94596 『ザヴァイヴァル+1』UICY-94597 『アップライジング+2』UICY-94598 『コンフロンテイション+1』UICY-94613/4『エクソダス<デラックス・エディション>』
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