〈Type-A〉(CD+DVD)(初回プレス生写真封入)〈Type-K〉(CD+DVD)(初回プレス生写真封入)〈Type-B〉(CD+DVD)(初回プレス生写真封入)AKB48上からマリコ各1360円12月7日発売キングレコード2011年に入って、日本のCD業界は大きな二つの潮流に新たな流れが加わり、加速した。大きな二つの潮流とは、「ジャニーズ系」と「AKB系」。新たな流れとは「韓流」だ。芦田愛菜&鈴木福「薫と友樹、たまにムック。」が大健闘[オリコン年間シングルランキング]1位158.6万枚「Everyday、カチューシャ」AKB482位158.6万枚「フライングゲット」AKB483位141.4万枚「風は吹いている」AKB484位107.9万枚「桜の木になろう」AKB485位62.6万枚「Lotus」嵐6位60.9万枚「迷宮ラブソング」嵐7位49.4万枚「マル・マル・モリ・モリ!」薫と友樹、たまにムック。8位46.4万枚「パレオはエメラルド」SKE489位44.1万枚「EverybodyGo」Kis-My-Ft210位42.7万枚「オキドキ」SKE48[オリコン年間アルバムランキング]1位87.0万枚『BeautifulWorld』嵐2位82.2万枚『ここにいたこと』AKB483位73.8万枚『願いの塔』EXILE4位64.8万枚『BORNTHISWAY』LadyGaga5位63.2万枚『GIRLS'GENERATION』少女時代6位48.2万枚『Checkmate!』安室奈美恵7位41.4万枚『MUSICMAN』桑田佳祐8位41.1万枚『SMAPAID』SMAP9位39.0万枚『いきものばかり~メンバーズBESTセレクション~』いきものがかり10位38.0万枚『C'mon』B'z(2010/12/27付~2011/12/12付)日本のCDを中心としたメディア販売のほとんどは、この3つの流れのどれかに組み込まれることになった。オリコンの年間シングルランキングBest10を掲載したが、韓流の存在はそれほど目立たない。だが、売り上げ10~20万枚辺りのランキング20位から50位辺りにはKARAや東方神起、少女時代の名前が並ぶ。アルバムランキングを見ることで、かろうじて今のミュージックシーンに影響力のあるアーティストを知ることができるが、ほぼAKB、ジャニーズ、韓流という三本柱は動かない。それにしても、である。このシングルランキングはアブノーマルとしか言いようがない。Best10の内、AKB系、ジャニーズ系以外は、芦田愛菜ちゃんと鈴木福くんのユニット「薫と友樹、たまにムック。」1曲だけだ。AKB系といっても、AKB48がダントツでベスト1~4までを独占している。今年、AKB48のアルバム『ここにいたこと』の発売後に、J-CASTから取材を受けて大まかには「AKBといっても頂点に居続けることはないだろう」的な意見を述べたのだが、2011年に限ってはその予測は見事に外れた。とうとう12月7日に発売された篠田麻理子がセンターの24枚目最新シングル「上からマリコ」の初日売り上げが95.9万枚(オリコン発表)。デイリー1位で、ミリオン確実だそうで、2011年の締めもAKB48ということになった。大震災で再認識された音楽の役割ご存知の通り、音楽にはさまざまのジャンルがある。その多くのジャンルの中で売り上げの大小はあるものの、ある程度のバランスは取れるものだ。だが、日本のCD販売に限っては、完全にアブノーマル。CDに付加される音源以外の価値(握手券だの)が購入意欲を掻き立てるのだろうが、なにか音源の豊かさや楽しさといった音楽本来の価値はどんどん低下していくばかりという気にもなる。決してAKB系、ジャニーズ系が悪いというのではない。彼らの楽曲は、優れた作品が多い。だが、CD販売の方法論は、CD業界が自分の首を絞めることにもなっている。相対的に見れば、CDというメディアが音源中心のメディアとしてのみでの存続は、なかなか難しい時代に突入しているのだろう。2011年は3.11が音楽業界に与えた影響も小さくなかった。震災直後にはライブ、コンサートの自粛ムードが広がり、寂しい時期もあった。だが、音楽の持つ癒やし、勇気付けといった大きな役割が見直された。これは大きな出来事だった。これまでの流れが変わることはないだろうが、音楽の持つ価値が再認識されたのは貴重なことだった。2012年はどんな年になるのだろう? 冒頭に書いた三つの柱は揺らぐことはないだろうが、さまざまのジャンルの音楽が多くの人々の耳に届くような、もう少しノーマルな音楽環境であればなと、心から思う。加藤 晋
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