2024年 4月 29日 (月)

【書評ウォッチ】実名と写真入りの中国スパイ戦争 熾烈な実態をどう読むか

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「日本の政府や企業にも警鐘」

   日経には、情報を得ようとする中国当局者の決まり文句も出ている。「中国の近代化に貢献していただく義務がある」。義務の「もと」をつくってしまった西側政治家の行為が事実なら、あーオレもハニートラップを仕掛けてもらいたいものだなどと妄想している場合ではない。

   米側も負けじと、江沢民専用機に盗聴器を27個も取りつけて納品したそうだ。スパイ容疑者のスーツケースの中身を空港で検査するのは日常茶飯事。熾烈な情報戦が展開されている。

   「日本には対敵諜報活動の観念さえない」と、読売で橋爪氏は嘆く。情報戦でも中国に押されっぱなしなのは当たり前だ。本書を読んでまず勉強、である」とすすめている。

   この点は、「本書は日本の政府や企業にも警鐘を鳴らしている」ととらえる日経と共通する。オーソドックスで、わかりやすい反応。やや短絡的すぎる面はないのか心配だが、あの国に警戒心を持つ必要はどうやらあるぞと思わせる一冊だ。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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