2024年 4月 29日 (月)

訪日外国人数「大震災ショックから回復」の原動力 「IS JAPAN COOL?」にみるインバウンド戦略とは

来店不要なのでコロナ禍でも安心!顧客満足度1位のサービスとは?

サイト開設から1年で動画再生数約100万回突破

数多くの写真が掲載されている
数多くの写真が掲載されている

   「IS JAPAN COOL?」は、2012年2月のサイト開設から1年で、動画再生数は100万回を突破。フェイスブック(Facebook)でシェアされた回数は3万回を超えた。外国人ユーザーによる多数のコメントが並び、日本への往復航空券が当たるキャンペーンに152か国から5万人以上の応募があるなど、サイトへの反応は活発だ。

   「双方向性を意識してサイトのタイトル自体を『IS JAPAN COOL?』と問いかける形にしています。コンテンツごとに『COOL』や『NOT SO COOL』と投票したり、コメントを付けたりといった『参加型』にしたことで、コミュニケーションが循環していると思います」(佐野さん)

   ANA運営のサイトだが、「企業色の強いコミュニケーションで日本文化を伝えようとしても、海外では通じない」として企業名の表示は控えめ。日本の文化やコンテンツを通して、「結果的に自社サービスの利用につなげたい」との考えだ。

   この姿勢が企業の垣根を越えたコラボレーションにもつながり、星野リゾートとの連携がスタートしたり、トヨタ自動車やStudio4℃とのコラボレーションにより東京国際アニメフェア2013で「ジャパンスピリットの発信」というお題のもと、共同でシンポジウムも開催している。佐野さんは「ANAを前面に出さず、日本文化を主語にコミュニケーションを図ることで企業連携ができたのでは。今後は訪日戦略にからめて、業種を問わずさまざまな企業と手を取りたいと思っています」と語る。

   さらに2013年3月からは、東京オリンピック招致PR動画への素材提供も行い、実際に3月6日に行われたIOC(国際オリンピック評価委員会)に向けたプレゼンテーションでは、「IS JAPAN COOL?」の動画を元に編集した国際招致PRフィルムが使われたという。

「東京オリンピック招致機運を盛り上げるために、オフィシャルパートナーとして日本・東京の魅力訴求に少しでも貢献したいという強い気持ちがありました。今後は『日本』というコンテンツを独自の視点で発信し、業種を超えた企業が連携した取り組みを展開します。それによって、日本文化の認知理解が広がり、訪日外国人の増加に貢献できればと考えています。その過程でANAのブランドやサービスを理解し、共感して頂けるような活動もしていきたい」
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