「ニューヨークの魔法の約束」 ロングセラーエッセイの第7弾

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   文春文庫のエッセイとして異例のロングランを続ける岡田光世さんの「ニューヨークの魔法」シリーズの第7弾が2016年12月1日に発売となった。2007年の第1弾「ニューヨークのとけない魔法」は33刷りを重ね、第6弾まで累計35万部を超えている。今回も厄介だが愛すべき等身大の米国市民の哀歓があふれる。

「ニューヨークの魔法の約束」(岡田光世、文春文庫)
「ニューヨークの魔法の約束」(岡田光世、文春文庫)

厄介だが愛すべき等身大の米国市民

   著者の岡田さんは、米国留学のあと、日本の大手新聞社の米国現地紙記者を経験。その後も、ニューヨークを拠点に、長く米国と日本を行き来してきた。シリーズ第7弾「ニューヨークの魔法の約束」も、その間に得た友人、街角や地下鉄で出会った人たちのありのままの姿を、さりげないユーモアをまじえて伝えてくれる。

   ニューヨークというと、生き馬の目を抜くビジネスマンや流行のファッションに身を包んだような人の話が多いかと思えば、そんなことはない。ホームレスも含め、ごく普通に生きている人たちが数多く登場する。

   「トランプ大統領」を誕生させることになった2016年の米大統領選挙についても触れられる。全米各地の予備選挙が最も集中するスーパー・チューズデーについて、著者とその友人がテレビ観戦をしている場面では、思わずその場にいるような気になってくる。

   今回の「約束」は、たまたま地下鉄で隣り合わせた他人同士の約束から、著者自身の重い約束まで様々だ。最後の「約束」は、第2次大戦の硫黄島での戦闘にまつわるもの。あとがきでは、オバマ大統領の広島訪問にも触れつつ、国家同士ではない、戦争を経験した国同士の国民たちがどう和解していくのかも語られる。

   装丁も含めて、女性向けと思われる作りだが、意外と男性の読者が多いというのもうなずける。思わず、シリーズ全編を読んでみようという読者からの反応も寄せられている。

   価格は630円(税抜)。

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