2024年 4月 20日 (土)

【センバツ】 山梨学院、日体大の速球投手との対戦経験を活かし、24得点の大爆発!

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   1回戦 札幌第一VS山梨学院

   24安打3本塁打24得点と札幌第一を圧倒した山梨学院。その突破口を切り開いたのが、菅野 秀斗だろう。いきなり125キロのストレートを振りぬき、ライトスタンドへ。先制ホームラン。これで一気に活気づいた山梨学院は初回に8安打10得点。最後は3番野村 健太の3ランで10点目を入れた。

   その後も菅野は安打を重ねた。第2打席は左前安打、第3打席は左前安打、第4打席は中前安打、第5打席は左前安打とボールに逆らわない打撃が目立った。菅野はオープンスタンス気味に構えた。打撃開花のきっかけは小倉清一郎コーチの指導が大きかった。これまでも小倉氏の指導をすぐに鵜呑みにせず、自分の感覚を大事にフォームを築き上げた菅野。3月頃にもらったアドバイスが「前よりのポイント」で捉えることだ。

   これまでチームの指導で引き付けて打ち返す打法を実践していたが、この教えは飛距離を伸ばしたい菅野にとっても大きなアドバイスで、「本塁打を打てたのも前でボールを捉えることができたからだと思います」と振り返った。

   一方、野村 健太。野村がこれまでテーマにしていたのは構え遅れをしないこと。グリップの位置を低くして、スクエアスタンスで構える。スムーズにトップに入ることができており、この試合も外角の高めのゾーンを見逃す事なく、長打にできていた。ただ野村は自分の打撃フォームに満足しておらず、凡退した打席については「ヒッチをしてしまい、構え遅れをしてしまいました」と反省している様子だった。ホームラン2本を打っているとはいえ、「今日は狙い球を打てたのですが、いざ狙い球が外れても、甘いボールがきたとき、反応できるかというと不安があります」とさらに高いレベルを求める野村。こういう姿勢が驚異的なペースで本塁打を積み重ねることができるのだろう。

   菅野も野村も共通して語っていたのは3月8日の日体大とのオープン戦の経験が今の打撃に生きているということを話してくれた。

   菅野は「あの試合で自分の打撃は右手の手首の返しが早いことに気づきました。グリップからバットを出すことで良い感覚で打ち返すことができました」と瞬時に自分の打撃フォームを修正できる野球センスは卓抜している。野村は「速球を打つうえで、目を慣らすことができたので、収穫があった試合でした」と振り返る。

   また多くの選手が目慣らしにかなり良かったと語っている。なんといっても、川畑 大地(乙訓)、矢澤 宏太(藤嶺藤沢)、早稲田 玲生(宇部鴻城)と高校時代から好投手として鳴らしてきた投手と対戦できたことは大きな財産となった。特に矢澤との対決は衝撃を受けたようだ。矢澤は常時140キロ中盤・最速147キロ、130キロ前後の高速スライダーを投げ込む速球派左腕。今年の高校生で言えば及川 雅貴クラスだ。そんな矢澤に対し山梨学院の選手たちはこう感じている。

   「僕が今まで対戦してきた投手の中で一番速かったです」(中堅手・渡邉 嵩馬)

   「速かったです。スライダーが消えて見えました」(三塁手・高垣 広大)

   「僕が今まで対戦した投手の中でも一番速かったです」(遊撃手・小吹 悠人)

   一度、高いレベルを知るとその後、楽になる。多くの選手が日体大の投手と比べたら、高校生の投手の対応はやりやすいと感じている。彼らのコメントを聞いて、大学生と対戦する意義はかなり大きいと実感できるだろう。

   山梨学院がクレバーなのは絶え間なく得点を重ねたこと。その攻撃内容も強引な打撃にならず、センター方向へ打ち返す打撃を徹底。これは吉田監督の方針で大差になると、大振りで打撃フォームを崩しやすい経験が多かったため、それを防ぐために行っているという。

   次戦以降も見据えながら、試合運びを行う山梨学院の打撃に隙は見当たらない。

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編集長は安田未由。
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