2019年 10月 17日 (木)

江戸時代から続く銭湯「蛇骨湯」閉店へ 浅草の名湯で記者が「ひと風呂」

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   東京の歴史ある「名湯」がまた一つ、姿を消そうとしている。

   台東区浅草で江戸時代から続く銭湯「蛇骨湯」(じゃこつゆ)は、2019年5月いっぱいでその歴史に幕を下ろす。

  • さらば下町の名銭湯
    さらば下町の名銭湯

最後の土曜日の夜、露天風呂は人でいっぱい

   蛇骨湯は、東京湾岸で湧出する天然温泉「黒湯」を特徴とする。浴槽の壁には富士山の絵が描かれ、屋外には石組みの露天風呂が設けられている。

   令和元年に入っても営業を続けてきたが、ウェブサイトで公表されている通り5月31日が最終営業日となる。

   最後の土曜日となった5月25日の夜。J-CASTトレンド記者が銭湯を訪れると、すでに4~5人ほどの利用客が券売機の前に並んでいた。券を購入し、番台に渡して脱衣所に入ると、先客たちはロッカーの置かれた壁際にずらりと沿って着替えていた。「ちょっとすいません」と、他の人にぶつからないように空きロッカーを探した。

   湯で体を流して入ろうとした露天風呂は、すでに人でいっぱいだ。狭い浴槽に10人ほどが窮屈そうに入っている。外の椅子に座って空きを待つ「上がり待ち」も発生していた。

   一人が湯船から上がったタイミングを見計らい、記者は浴槽の端に「体育座り」で浸かった。お湯は40度を超える程度だったが、すぐに身体が温まるのを実感した。

   4~5人の団体客が一斉に湯から出ると、個人客のひとりは「待ってました」とばかりに足を広げる。だがそれも束の間。すぐに新たな客が入浴してくると、不満げな表情を浮かべながら足を元に戻していた。

   一方、内風呂は比較的すいていて、すんなりと入浴できた。足を伸ばして湯に浸かることができたが、湯の色が黒いため、段差に気づかずにつまずきそうになった。

日本語に英語、中国語が聞こえてくる

   この日訪れていたのは個人客、親子、知り合い同士など様々。人々は褐色の湯に浸かりながら、仕事の話やプライベートの話など、思い思いの話をしていたようだ。

   だが、聞こえてきたのは日本語だけではない。耳をすませば、英語、中国語など多様な国の言語が飛び交っていることに気づく。

   日本を代表する観光地・浅草では、銭湯すらも国際色にあふれていた。

   湯から上がり、着替えを終えて休憩所に出ると、客たちが瓶の清涼飲料水を片手にくつろいでいる。それをしり目に、のれんをくぐって銭湯を出ると、また新たな入浴客が店に入ってきた。

「こんなに賑わっているのに、本当に閉店してしまうのだろうか」

初めて訪れた蛇骨湯だったが、なぜか名残惜しい気持ちになってしまった。

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