2020年 1月 22日 (水)

THE ALFEE、ツアー2800本
やり続けた45年の進化

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3人でやると限界値を超える

   THE ALFEEには他には見られない特徴がいくつもある。例えば一つの曲の中で3人が交互にリードを取って歌う「スイッチヴォーカル」というスタイルがある。同じ曲で全員がリードヴォーカル。それは従来のバンドの編成ではありえない形だろう。更に、3人のコーラスがアルバムのほぼ全編を彩っている。これだけハーモニーにこだわっているロックバンドも他に思い当たらない。アルバムの一曲目の「Battle Starship Neo」はまさにそんな独自のスタイルの決定版だ。これでもかと言わんばかりのコーラスのキーの高さも飽くなきチャレンジ精神を感じさせる。

   「3人でやると限界値を超えるんです。それがTHE ALFEEの良さですね。自分が想定した以上のものになる。それを再確認したのがこのアルバムです」(高見沢俊彦)

   THE ALFEEは1973年、明治学院大学のキャンパスで結成された。

   明治学院高校の桜井賢と高見沢俊彦と都立墨田川高校の坂崎幸之助はそれぞれ別のバンドでの知り合いで、桜井が組んでいたフォークグループ、コンフィデンスがコンテストに出る前日に坂崎幸之助が誘われて参加。審査員をしていた小室等の目に留まってデビューすることになった。同じ明治学院に進学した坂崎幸之助が高見沢俊彦をコンフィデンスに誘うことで原型が出来上がった。

   「高見沢がハードロックバンドをやってるのは知ってましたけど、大学入って会った時は音楽やめちゃってたんです。何聴いてるのって聞いたらビートルズだっていうんで、じゃ、家に遊びに来ないかって連れ込んじゃった(笑)。その時に一緒にビートルズをハモって、その場で、明日ライブがあるから出てくれないかって。桜井は高見沢が入ったことをライブの当日に知ったんです(笑)」(坂崎幸之助)

   まだ未来がどうなるか、など考えもしない。音楽に没頭することしか頭にない、3人で音を出していれば、それだけで十分という音楽好きな若者たちの素顔。そのまま時間が経ってしまったのがTHE ALFEEだろう。

   45周年記念と銘打たれた新作アルバム「Battle Starship Alfee」には、そんな結成当時を愛おしむような曲が収められている。高校で出会った時のことが歌われる「はじまりの詩」や「風に消えた恋」、5年後、50周年を思い描いた「いつかの未来」。高見沢俊彦は「ここまで自分たちの歴史を感じさせるアルバムはないと思う」と言った。

タケ×モリ プロフィール

タケは田家秀樹(たけ・ひでき)。音楽評論家、ノンフィクション作家。「ステージを観てないアーティストの評論はしない」を原則とし、40年以上、J-POPシーンを取材し続けている。69年、タウン誌のはしり「新宿プレイマップ」(新都心新宿PR委員会)創刊に参画。「セイ!ヤング」(文化放送)などの音楽番組、若者番組の放送作家、若者雑誌編集長を経て現職。著書に「読むJ-POP・1945~2004」(朝日文庫)などアーテイスト関連、音楽史など多数。「FM NACK5」「FM COCOLO」「TOKYO FM」などで音楽番組パーソナリテイ。放送作家としては「イムジン河2001」(NACK5)で民間放送連盟賞最優秀賞受賞、受賞作多数。ホームページは、http://takehideki.jimdo.com
モリは友人で同じくJ-POPに詳しい。

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