2024年 4月 24日 (水)

社内メール「敬称」正解を求めて 「さん」「様」「部長」...新入社員必見マナー

「社内ルール」と「相手基準」で考える

   アンケートの結果は、比較的分かれた。そこでプロは、新入社員たちに対応法をどう教えているのか聞いた。

   リクルートマネジメントソリューションズ(東京都品川区)で新入社員・若手社員の研究・研修開発を行う主任研究員の桑原正義さん、研究員・小松苑子さんに取材すると「社内メールの宛名の表記方法に、社会や世の中共通でのルールはない」としつつ、考えるべき2つのポイントをあげた。

1. 社内・職場内のルールを理解する
2.「相手基準」で考える

   「1」の「社内・職場内のルール」は、会社ごとはもちろん、場合によっては組織ごとに違うケースもある。それぞれの取り決めを理解するのが大事だが、「ルールとして明文化されているケースは少なく仕事をしながら自然に覚える場合が多い」という。

   最もよいのは、「人事担当や自分の上司や先輩社員に聞くこと」。ただ、同じ職場でも人によって違うケースもある。その場合、「最も丁寧にしている人の方法から始める」ことを勧めるが、「○○様」、もしくは「○○部長」などの肩書きをつけることを基本として考えて問題ないという。その後、相手との関係性によっては「さん」などの表現を取り入れていくなど、経験をふまえて対応していくのが一般的とのことだ。

   「2」の「相手基準」はメールに限らず、ビジネスマナーの基本として考えることだという。相手基準になっていない例として、

・目上の人間に対し、誤って「殿」を使ってしまう「日本語の誤用」で不快感を与える
・時世的に「ちゃん」「くん」などは、相手によっては不快に感じる

が挙げられる。後者は「ともするとハラスメントにまで発展する可能性がある」。

   逆に、相手基準になっている例としては、

・「さん」が通例の社内でのやりとりでも、相手が「様」と使ってきたら返信時には相手に「様」を使うようにする
・逆に当人同士の関係性によっては、「様」とすることで寂しい思いをさせるので「さん」を使ったりする

がある。いずれにせよ、「柔軟に相手の期待・基準を察知し対応していくことが望ましい」。

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