2021年 9月 17日 (金)

男女の機会均等 小島慶子さん「クオータ制はエコひいきじゃない」

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「名誉男性」の発言

   私もクオータ制には賛成だ。意識の変化を待つのが理想だろうが、現状を放置すれば世界標準からますます置いていかれる。男女の機会均等が定着するまでの過渡期の策として、ルールによる荒療治も仕方ないと考える。

   小島さんの指摘通り、女性にも男性と同じように機会が与えられなければフェアな競争にはならない。とりあえず男性が道を開けて女性をステージに上げる。そこでのパフォーマンスこそが「ひとりの人間としての実力」なのだ。

   そう、踊りが上手いかどうかは、まずは踊ってもらわなければ確かめようがない。評価者=採用責任者や人事権者の多くが男性である現実は動かないけれど、昨今、男性幹部も石頭ばかりではなくなっている。

   小島さんがいら立つのは、「自分は例外的に優秀であるためにエリートになれたと信じている」女性が、メディアで後ろ向きの持論を発信していることだ。こうした「名誉男性」的な立場こそ、ものごとを前に進めるうえで障害になる。

   男女の身体機能や生物的な役割は違うから、何から何まで同じとはいかない。しかし社会でのあらゆるチャンスは均等に与えられるべきである。それで組織の風通しがよくなり職場が活気づくなら、男女ともにハッピーではないか。

   ジェンダー研究の大御所、上野千鶴子さんが東洋経済(6月12日号)誌上で明言している。「女性を無駄遣いする国は、ゆっくり二流に堕ちていく」と。

冨永 格

冨永格(とみなが・ただし)
コラムニスト。1956年、静岡生まれ。朝日新聞で経済部デスク、ブリュッセル支局長、パリ支局長などを歴任、2007年から6年間「天声人語」を担当した。欧州駐在の特別編集委員を経て退職。朝日カルチャーセンター「文章教室」の監修講師を務める。趣味は料理と街歩き、スポーツカーの運転。6速MTのやんちゃロータス乗り。

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