熱海土石流で国道135号通行止め 有料道「熱海ビーチライン」無料開放

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   静岡県熱海市の伊豆山地区で2021年7月3日に発生した土石流。大勢の犠牲を出し、住宅にも甚大な被害を与えた。

   それだけではない。土砂が流出したことで、国道135号線の中央町交差点~門川(神奈川県との県境付近)間は通行止めだ。地元の人にとって重要な道路が使えないのは一大事。そんな中、付近の有料道路「熱海ビーチライン」が無料開放を開始している。

  • 熱海ビーチライン 国道135線の通行規制を受け無料に
    熱海ビーチライン 国道135線の通行規制を受け無料に
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伊豆と神奈川西部を結ぶ幹線道路

   神奈川県公式サイトによれば、県西部地域と静岡県伊豆地域を結ぶ幹線道路は限られており、135号線は「観光シーズンを中心とした著しい交通渋滞が発生」するほどの主要道だ。今回の土石流により通行止めが続いている。神奈川、その先の東京につながる重要な道路が使えないのは、被災地の復旧や物流といった面で、地元の人の暮らしにマイナスとなる。

   一方の熱海ビーチライン。中央町交差点から北東に約800メートルにある東海岸町から門川にかけて太平洋沿いを通っており、135号線でちょうど通行止めとなっている区間を結んでいる形だ。

   7月3日には熱海ビーチラインにも土砂が流出し、当初は通行規制を実施。緊急車両しか通れなかった。その後応急的に復旧を行い、8日からは緊急車両と地域住民の車両に限り一時的に通行を認めるようになった。利用は無料だ。ビーチラインの料金所では車両を一時停止させ、地域住民かを確認していた。

   そして7月13日。ビーチライン運営会社の「グランビスタ ホテル&リゾート」(東京都千代田区)は「一般車を含む全ての車両」についても、無料で通行を認めると発表した。同社の発表によれば、この決定は「地域の皆さまからのご要望」と「静岡県との協議」によるものとのこと。地元住民と緊急車両以外は7月14日から通行可能となる。期間は国道135号の通行規制が解除されるまで。

   ただ、総重量20トンや全長12メートルを超える車両は通行できない。また、走行中はハザードランプを点灯して時速30キロメートル以下のスピードしか出せないなど、条件もある。

東日本大震災の発災後も

   災害により有料道路が一時的に無料となることは、過去にも例がある。2011年3月11日の東日本大震災の後、被災地の復旧・復興の支援を目的に、2012年12月から13年3月まで東北自動車道や八戸自動車道の一部区間が無料で開放された。

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