「メタバースくそくらえ」うさんくささ「残念」 VRゲーム会社の強い宣言

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   「#メタバースくそくらえ」――VR(仮想現実)ゲームを開発している「MyDearest」(東京都中央区)は2022年4月26日、新企画の実施にあたりこう「宣言」した。メタバースとは、VR機器を通してゲームやコミュニケーションを楽しめる仮想空間のことだ。

   「一般社団法人日本メタバース協会」「一般社団法人メタバース推進協議会」などメタバースの普及を図る団体が相次いで設立され、報道で「メタバース」のフレーズを見かける機会が増えた昨今。VRゲーム企業が、なぜ「くそくらえ」と述べたのか。

  • VRゲーム会社の「メタバース」への思い 画像は「Meta Quest 2」(Oculus Quest 2)
    VRゲーム会社の「メタバース」への思い 画像は「Meta Quest 2」(Oculus Quest 2)
  • VRゲーム会社の「メタバース」への思い 画像は「Meta Quest 2」(Oculus Quest 2)

メタバースが「ネガティブな言葉」に

   「MyDearest」公式サイトに、同社代表の岸上健人氏の署名で発表文が掲載されている。黎明期からVR業界で活動してきた者として、現在の「メタバース」というフレーズを取り巻く状況に対して「違和感」を覚えているのだという。

「今の『メタバース』は、何か胡散臭(うさんくさ)い、ネガティブな言葉として広まりつつあるような気がします。本当は、胸躍る未来を表す言葉であったはずのものが、お金儲けやビジネス的なものとして扱われてしまっていることが、本当に残念でなりません」(岸上氏)

   さらに、具体的な「ものづくり」が伴わないままメタバースの関連団体が乱立したり、NFT(非代替性トークン、楽曲や画像などのデジタルコンテンツが『本物』だと証明する技術)が異常な高値で売買される事例があるとし、「このままで本当に私たちが望んだ未来に進むのか?」と危機感を抱いていると説明する。メタバースは、「もっとワクワクする言葉であるべき」とのことだ。

   また、メタバースという言葉をむやみに用いたり、単なるお金儲けのために使うのでは「誰も集まらない」と主張。「面白いこと」・「楽しいこと」をしたいという思いが、人が集まる最たる理由なのであり、メタバースの主役となるコンテンツは「とびきり面白いゲーム」と続ける。

   そこで「面白いゲーム」を作ることがメタバースの未来につながるとし、「PROJECT: GATHERING」と企画名を題してゲームへのアイデアを募集するとのこと。同社が考案した3種類のVRゲーム企画に関する感想や意見をユーザーから募り、ゲーム制作の上での「最後の決め手」にするという。

企画への投稿でプレゼント当たる

   「PROJECT: GATHERING」で提示されているゲーム企画は、サバイバルをテーマとした「CODE: BELL」、ファンタジー作品のような世界でキャンプをする「CODE: CAMP」「超忍術」で物体を投げ合って戦う「CODE: GAUNTLET」の3つ。実際の企画会議で使用された企画書やPVを特設サイト上で公開している。

   これらの企画へのコメントを、ツイッターとコミュニケーションソフト「Discord」で受け付ける。投稿したユーザーには、抽選で最大39人まで温泉ペアチケットや3000円相当のカタログギフトなどをプレゼントする。

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