2024年 5月 22日 (水)

「うごメモ」同窓会、勝手に開催 「オリキャラ制作」に「棒バト」思い出語り

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【作リエイターズアトリエ(通称「作リエ」)】
テレビアニメ「ポプテピピック」のゲームパートを描き、映像制作やイベント主催など、フリーランスでマルチに活躍する山下諒さん。隔週水曜夜、各分野で活躍中のゲストクリエイターや美大生を招いて、「創作」をテーマに、ツイッターの「スペース」や「オンラインセミナー」で語らう企画が「作リエ」だ。
連載では、スペースで出た話題から、エッセンスを抽出してお届けする。未来のゲストは、今この記事を読んでいるあなたかも?

   第21回のゲストは、マルチクリエイターのZYES(ジーエス)さん。テーマは「勝手に『うごメモ』同窓会 『オリキャラ制作』や『棒人間バトル』思い出語ろう」だ。任天堂が2008年に配信開始したDSiウェア「うごメモ」(正式名称「うごくメモ帳」)に親しんでいたリスナーが集い、懐かしい話で盛り上がった。

  • ZYESさんが、15年前当時に作っていたオリジナルキャラクター(一部)
    ZYESさんが、15年前当時に作っていたオリジナルキャラクター(一部)
  • ツイッターアイコンで使っているキャラクターの全身図
    ツイッターアイコンで使っているキャラクターの全身図
  • Blenderを使ったアニメーション作品。作画王グランプリ2022(春)にて2位
    Blenderを使ったアニメーション作品。作画王グランプリ2022(春)にて2位
  • うごメモ15周年企画のマスコットキャラクターの原案図。デザインはZYESさん
    うごメモ15周年企画のマスコットキャラクターの原案図。デザインはZYESさん
  • ZYESさんが、15年前当時に作っていたオリジナルキャラクター(一部)
  • ツイッターアイコンで使っているキャラクターの全身図
  • Blenderを使ったアニメーション作品。作画王グランプリ2022(春)にて2位
  • うごメモ15周年企画のマスコットキャラクターの原案図。デザインはZYESさん

「Lボタン」は壊れがち、誰もが星を欲しがる

   「うごメモ」とは、いわゆる「パラパラ漫画」の作成に適したツール。簡単なアニメーションも作成でき、棒人間にバトルアクションを繰り広げさせる、通称「棒バト」作品が人気を博した。

   今でいうSNSのような機能も備えていたので、多くのユーザーがオリジナルキャラクター(以下、オリキャラ)を創り出しては、オリキャラ同士を絡ませて物語を作るなど、盛んな交流があったという。ZYESさん、山下さんも、互いのオリキャラを描きあった仲だ。

山下さん「うごメモで、初めてのネット進出を果たしました。さっき、当時描いていたものを見てきたんですが、ちょっと恥ずかしかったです(笑)」
ZYESさん「一番身近な電子機器が、DSだった時代ですからね。自分も、作品を出す側に回ったのは、うごメモが初めてでした。あれほど使いやすく、取っつきやすいソフトはないです」

   幼い頃から、パラパラ漫画を描くのが好きだったZYESさん。うごメモ歴は十数年にのぼる。機能に制限があるからこそ、アイデアを駆使し「願望を形にするための技術開拓」を重ねてきた。

   しかし現在、うごメモは新規ダウンロードできなくなっており、ニンテンドー3DSソフト「うごくメモ帳 3D」の有料オンラインサービス「ワールドうごメモギャラリー」も18年4月に終了。それだけに、リスナーたちの思いもひとしおのようで、スペース中に多数のリプライが寄せられた。「ネーミングセンスが厨二」、「Lボタン壊れがち」、「バンレンジャン」、「星(コイン)くれ」などなど、ユーザーであればわかるワード、「あるある」話が満載だ。詳しくはスペースにて。

自分が一番見たいものを作り続ける

   ZYESさんは、数々の棒バト作品で名を馳せるクリエイターだ。根強いファンがおり、YouTubeチャンネルに投じられた動画は、おしなべて数万回再生されている。例えば、「うごメモはてな」で「最も再生された棒人間バトル」はこちら。一人の強い棒人間が、並み居る敵を華麗な動きで倒していく。緩急がついた、ダイナミックな演出が魅力だ。

   今も、「うごメモ」を使って創作をしているという。昨今の棒バト作品は「文字による演出がつき、歌詞と関連させたり、画面の色を赤や白、黄色に変えたりと、凝ったもの」が増えてきている、とZYESさん。もはや「映像制作」の域に達しているようだ。

   こうしたオリジナル作品を生み出すとき、ZYESさんは「描きたい場面と自分の欲望」ありきだという(51:30~)。まず、カッコいいアクションシーンを思いつき、「それを可能にさせるキャラクターやデザインとは何か」と、アイデアを練る。作リエ恒例の質問「仕事をする上で最も大事にしている、クリエイティブの柱」に通ずる答えだ。

ZYESさん「欲望を全力で詰め込んだものを作るようにしています。自分が一番見たいもの、何度も繰り返し見たくなるようなもの。『自己満』上等ですよ!」
山下さん「確かに、『これ描きたい』という気持ちが強いほど、完結させられますよね」
ZYESさん「そういうものって、後から見ても『黒く(黒歴史化)』ならず、輝いているんですよ。昔の作品だとしても、よく頑張ったな、この時夢中になっていたなって」

   スペース終了後の二人に話を聞いた。15年の時を経て実現した対談とあって、双方「楽しかった!」ようだ。山下さんは「何物にも代えがたい経験でした!15年ですよ、15年!」と大喜び。放送中に多くのリプライが寄せられたことを受け、「同窓会」の盛り上がりを噛みしめていた。

   ZYESさんは「同時に、今一度自分の原点のようなものを振り返ることができた」と話す。

「SNSなどではどうしても自分に対する『評価』というものに目が向きがちですが、原動力としては『自分の情熱』に敵うものはなかなかないと思います」

   作リエを通じ、「その情熱を再び湧き上がらせることができたかな」という。

   2023年で、うごメモはサービス開始から15周年を迎える。ZYESさんは、「うごくメモ帳15周年記念」プロジェクトの旗振り役として企画を盛り上げており、有志メンバーと自主制作アニメ 「動くメモ帳」を手掛けている真っ最中だ。サービスが終了しても、ユーザーの熱量と創作への思いが続くうちは、灯は消えない。

   第22回作リエは、2023年5月24日実施予定。

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