サンタやドーナツが飛び出す 溶けると楽しい「入浴玉」続々

   お風呂に入れるとシュワシュワと泡を出しながら溶けていき、アンパンマンやエビフライやサンタクロースが現れる。そんなユニークな入浴剤が次々と登場している。バスタイムを楽しくするグッズとして小さな子供や若い女性に人気の「入浴玉」。近頃は「クリスマスのプレゼントに・・・」と男性客の注目も集めている。

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「お風呂嫌いな子供にも喜んでもらえるように」


レモン色の「入浴玉」が溶けるとエビフライやチョコドーナツやポテトフライが現れる

   玩具雑貨販売のウィズランド(東京都中央区)は2007年12月10日から、「揚げ物」をモチーフにした新感覚の入浴剤をコンビニやスーパーマーケットなどで発売する。「お料理気分♪ふろずきんチャンのたのしーバスタイム」と名づけられた新商品は、直径5~8センチの饅頭のような形。お湯の中に入れると泡が出て溶けていき、泡の中からエビフライやアメリカンドッグ、チョコドーナツなどの「揚げ物フィギュア」が登場する。

   お風呂嫌いな子供にも喜んでもらえるように、子供に人気の揚げ物5種類を選んだ。

「入浴剤には発泡するタイプもいろいろありますが、泡の出方が『揚げ物っぽいよね』ということで企画しました。揚げ物は子供も大好きなので、それに特化したものを出せば子供が喜ぶのではないかと考えました」

とウィズランドの広報担当者は語る。

   主なターゲットは幼稚園から小学校の子供とその親。親子の"風呂コミュニケーション"を促進するのに役立ちそうなニュータイプの入浴剤だ。販売価格は1個367円で、1年間で50万個の販売を計画している。

ポケモンやアンパンマン・・・キャラクター入りの入浴剤が人気

   「お料理気分♪~」と同じような、中からフィギュアが出てくる入浴剤で先行しているのは玩具メーカーのバンダイ(東京都台東区)だ。02年3月から販売している「びっくらたまご」シリーズは、07年3月までの累計で2529万個を売り上げているヒット商品となっている。

   ニワトリの卵に良く似た"たまご型入浴剤"の中から、かわいいキャラクター人形が現れる。イルカやペンギンをモチーフにした第1弾の「海のなかま」は、1ヶ月で40万個を売り上げる大ヒットとなったため、02年6月には第2弾の「アンパンマン」を発売。その後も、「ポケットモンスター」や「ゲゲゲの鬼太郎」など新しいキャラクターの製品を次々と売り出している。

   「2歳の子供がアンパンマン好きなので、スーパーのオモチャ売り場で買いました」というのは、首都圏に住むWebデザイナーの男性(29)だ。「中のフィギュアはアンパンマンとかバイキンマンとか何種類かあるので、何が出てくるかなあと楽しみなんですよね」

   バンダイでは07年12月上旬にも、びっくらたまごの新商品「ディズニー2」を投入。同じ時期に発売する「うまい棒入浴剤」とともに、"お風呂グッズ市場"での販売拡大を狙う。

「幻想的な銀世界」からサンタクロースが登場


ラッシュの「バスボム」の一つ「グリーンクラッカー」。お風呂に入れるとシュワシュワ弾けながら紙ふぶきが現れる

   楽しい入浴グッズに夢中になっているのは子供だけでない。若い女性の心を鷲づかみにしているのが、入浴やスキンケアのグッズを販売する「ラッシュ」だ。英国生まれの同社では「バスボム」と呼ばれるゲンコツ大の固形入浴料を販売している。

   溶けるとピンク色の小さなハートがあふれだすものや、真ん中に恋占いのおみくじが入っているもの・・・バスボムにはさまざまな種類の商品があるが、クリスマスシーズンの今、力を入れているのが「サンタの銀世界」という名前のバスボムだ。

   浴槽に入れるとバスボムは溶けて、銀色のラメが湯面に広がる。幻想的な銀世界のイメージだ。そして最後に、かわいいサンタクロースがヒョコっと現れる。お風呂でクリスマス気分を味わうにはぴったりのグッズといえるかもしれない。

   その商品特性から20代、30代の女性の熱い支持を集めているラッシュだが、12月は「クリスマスのギフトを選びに来る男性のお客さんも目立ちますね」(ラッシュジャパン)。

   このような「入浴玉」が登場したのは数年前。入浴剤の専門ショップ「入浴剤屋」の代表・吉武英樹さんによると、

「もともと運気を占う風水系の商品から始まりましたが、いまはアニメの人気キャラや阪神の野球選手などさまざまなものが出ています。その数は約100種類にもなりますね」

   最近では、中から何が出てくるか分からない"隠れキャラ"があるタイプが人気だという。まさに百花繚乱の入浴玉の世界。探せば、ほかにも面白い商品が見つかりそうだ。

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