ディーゼルエンジンのスーパースポーツカー アウディAG


アウディ V12TDIエンジン

   アウディAGは、開催中の米国デトロイトモーターショーで2008年1月13日、ハイパフォーマンス・スポーツカーとしては初めての12気筒ディーゼルエンジンモデル「アウディ V12TDIエンジン」を発表した。

   このエンジンは、アウディR8をベースとするコンセプトカーに搭載される。排気量5,934ccで、500PS(馬力)と1000Nmの発進力(トルク)を持ち、最高速度は300km/h、0―100km/h加速はわずか4.2秒と、スーパースポーツカーの名にふさわしい性能を誇る。

   ルマン24時間レースで初めてディーゼルエンジンで総合優勝し、翌年の連覇も達成したアウディのレーシングカー「アウディR10」に搭載されたエンジンに非常に近いものだという。従来のV8TDIエンジンより166mm長いだけのコンパクトな設計とし、ミッドシップのR8への搭載を可能にした。

   特筆すべきは、その環境性能。酸化触媒や粒子状物質除去装置だけでなく、尿素水溶液を排気システムに噴射してNoxを無害化する。2014年に導入される欧州連合(EU)の排ガス規制「ユーロ6」を、政府の規制に先駆けてクリアするなど、クリーンさも際だっている。

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