「歴女」に人気の伊達政宗  米、笹かま…関連商品続々


強烈なインパクトだ (C)CAPCOM/TEAM BASARA

   歴史好きの女性、通称「歴女(レキジョ)」向けに、新潟県で直江兼続パッケージ米が発売されたことを先日お伝えしたが、今度は宮城から人気アニメ「戦国BASARA」とコラボした伊達政宗パッケージ米が発売される。同アニメ関連グッズはその他にも続々と登場。売上が2倍になった企業もあったといい、宮城県が「政宗特需」に沸いている。

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政宗パッケージの米・笹かま・地ビール


「戦国BASARA」厚焼き笹かま

「戦国BASARA アニメ化記念 3種飲み比べビールセット」

   カプコンのゲーム「戦国BASARA」は、プレイヤーが上杉謙信、真田幸村といった戦国武将を操作し、敵をひたすら切り倒すといった「スタイリッシュ英雄アクション」。登場武将たちがみな現代風のイケメンに描かれていることに加え、その奇抜なストーリー性も相まって特に若い女性から高い支持を得ている。そのテレビアニメが2009年4月から放送を開始したのを受け、パールライス宮城は2009年5月22日、主要キャラの伊達政宗とその家臣、片倉小十郎の2種類のイラストをパッケージにした「戦国BASARA米」を発売する。「Coolに炊いてほしいもんだぜ!」といった台詞も書かれた、なかなか愉快なパッケージだ。米は宮城県産の「環境保全米ひとめぼれ」を使用。ゲームでは敵をバッサバッサと切り捨てる政宗だが、農薬・化学肥料の使用量が県基準の半分以下の、「自然と人にやさしいお米」だという。

   秋葉原のホビーショップなどで先行発売し、インターネット通販でも取り扱う。1キログラム1000円で、同社担当者は「月間300~500キログラム程度売れるのではないか」と見ている。

   練り物の製造を行っている高浜食品工業も、政宗パッケージを採用した地元宮城の名物、笹かまぼこを5月11日より販売している。刀を持つ政宗の勇ましい姿をデザインに取り入れた「今までの笹かまぼこにはないざん新さが特徴」で、若者にもっと食べてもらいたいとの思いから商品化された。3枚入りで248円。全国のスーパーなどで販売している。

   また、長沼環境開発は、政宗と小十郎をパッケージにあしらった地ビール「戦国BASARA TVアニメ記念ラベル」を3月に発売。インターネットや都内アンテナショップなどで販売したところ、政宗ファンの「歴女」が買い求め、売り切れが相次いだ。同社代表の佐藤さんは、

「結構あったのが、自分ではお酒を買えない、制服姿の女子高生がお母さんの手を引きながら買いに来たことです。缶を女の子が貰って、中身はお父さんが飲むんでしょうね」

と話す。飲み比べる為に他の既存商品を一緒に買っていく客も多いとのことで、4月の売上高は前年比約2倍だという。

ツアーは増席分も含めすでに満席 

   歴史パックツアーも人気のようだ。JTB首都圏新宿西口支店は、仙台城跡などの政宗ゆかりの地を1泊2日で訪ねる「戦国BASARA 伊達軍ツアー」を5月7日に発売。60人の枠が2日間で埋まり、新たに増席した十数席もほどなく満席になった。申込者の平均年齢は22~23歳で、大部分が女性客だという。同社担当者も「ここまで女性比率が高いのは珍しい」と驚きを隠せないでいる。

   カプコンの7日の発表によると、アニメの次は「舞台『戦国BASARA』」が7月に上演される。もちろん、伊達政宗と真田幸村を主要キャストに据え、劇場ならではの3次元的殺陣などで新たな「BASARA」の世界観を創出するとのこと。政宗人気もしばらく続きそうだ。

カルロス櫻井

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