「血管力」を高める2010年注目の機能性素材、糖転移ヘスペリジン


09年9月に開設された研究会のウェブサイト

   ミカンに含まれる健康成分「ヘスペリジン」が、2010年の機能性素材市場の有望素材として注目を集めている。調査会社の富士経済も11月に発表した健康食品や医薬品などの原料に使用される機能性素材の研究調査で、コエンザイムQ10に続く国内市場での拡充が進む素材と予測した。

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   「ヘスペリジン」は柑橘類に多く含まれる健康成分。ポリフェノールの一種でビタミンPとも呼ばれていて、欧州で血管系疾患やリウマチ・関節疾患の医薬品に使われるなど薬効が高く評価されてきたが、水に溶けにくい性質があり、体に吸収されにくいことが商品化の課題とされてきた。ところが近年、林原生物化学研究所が従来の10万倍水に溶けやすい「糖転移ヘスペリジン」の開発に成功したことによって、問題は一気に解決へと向かっているのだ。合わせて、毛細血管の強化をはじめ、血流循環の改善など、血管・血圧への有効性を示す研究が相次いで発表されたことで、商品への導入が急速に進んだ。現在、トクホ(特定保健用食品)の申請を進めているメーカーもあり、取得への期待も高まっている。

   08年9月には、糖転移ヘスペリジンの最新研究情報の発信を行う「糖転移ヘスペリジン・ビタミンP研究会」が発足し、09年9月には、専用のウェブサイトを開設。多様な働きを持つ糖転移ヘスペリジンの最新研究や、血管のセルフチェック・セルフケア方法を発信している。

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