現実的な「アラサー」 イエナカ志向で家事重視


現アラサーは家事へのこだわりが強い

   パナソニックは、「負け犬」や「アラサー」などの言葉がはやりだした2004~06年に30歳前後だった「元祖アラサー」および「現アラサー」(現役アラサー)あわせて男女計900人を対象に、生活や結婚、価値観などに対する調査を実施。その結果、「現アラサー」は、成長よりも安定を望み、着実に生活をよくしようとする「不戦勝世代」であることが分かった。

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   「元祖アラサー」「現アラサー」の間では、仕事の価値観についての質問で、「食事や飲み会などは会社の同僚とが多い」との項目において男女とも10ポイント以上の差がついている。「多い」と答えているのは「元祖」のほうだ。それでありながら、「仕事では人間関係を重視する」との項目で、「現アラサー」が「元祖アラサー」をしのいでいる。

   流通ジャーナリスト・金子哲雄さんは、

「現アラサーが飲み会には行かないのに、仕事で人間関係を重視するとしているのは、『波風を立てない』という意味ではないか。『争いごとが嫌い』という現アラサーの特徴が出ている。現アラサーは、どの場面でも戦わずして勝ちたいという『不戦勝』を狙っているのだろう」

とみている。

   また、何事にも堅実である現アラサーの大きな特徴として、家事や家電へのこだわりが強い『イエナカ(家の中で過ごすこと)派』であることも明らかになった。炊事、洗濯、掃除それぞれに対する「こだわり」をみると、「ある」との回答において男女ともに現アラサーが元祖アラサーを上回っているのだ。同社では、堅実な暮らしをする現アラサーは、趣味や習い事での外出をせずに「イエナカ」を好むため、家の中で快適に過ごすべく「家事」を重視しているのでは、と推察している。

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