五輪熱唱&ミリオンセラー 「16歳」男女に音楽界激震


ニッキー・ヤノフスキー
『ニッキー~フォー・アナザー・デイ』
UCCU-1265
2200円
4月21日発売
ユニバーサル インターナショナル



『マイ・ワールズ』
初回限定盤(CD+DVD)
UICL-9090 / 3000円
初回生産限定特別価格盤(CD)
UICL-9091 / 1980円
通常盤(CD)
UICL-1099 / 2200円
5月19日発売
ユニバーサル インターナショナル


   今回は、並べて紹介してもどうなの? という、ジャンルも音楽の質もまるで違う2人のミュージシャンのアルバムを並べて紹介する。

   何故この2人なのかと言えば、男女の違いはあるけれど、2人とも1994年生まれの16歳という「年齢つながり」で並べてみたわけだ。ついでに言えば、出身は2人ともカナダ。日本でも12歳の演歌歌手・さくらまやが活躍するなど、アーティストの低年齢化は世界の潮流でもある。

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認知された道筋はまったく別

   それがどうした? と言ってしまえばそれまでなのだが、いずれも世界的な認知度と売り上げを誇っているのだから驚く。2人が世界に認知された道筋はまったく別物で、その違いもまた面白い。

   ニッキーはジャズシンガー。06年のモントリオール・ジャズ・フェスティヴァルで史上最年少の12歳で鮮烈にデビュー、10万人の観客を驚かせた。07年には、アメリカの名門ジャズレーベル「ヴァーヴ」史上最年少の歌手としてエラ・フィッツジェラルドのトリビュート・アルバム『ウィ・ラヴ・エラ』に参加し、08年にはインディーズからエラに捧げた07年のコンサートのライヴ盤『ニッキー・デビュー~エラへ捧げるスウィング』をリリース、日本でも09年にリリースされ話題となった。

   世界でニッキーが注目されるきっかけとなったのは、やはり本年2月のバンクーバー・オリンピックだったろう。開会式と閉会式でのパフォーマンス。開会式では国旗掲揚時にカナダ代表として、国歌「オー・カナダ」を、閉会式では書き下ろしの「レッツ・ハヴ・ア・パーティ」を熱唱、まだ16歳とは思えない堂々たるステージングは衝撃的だった。いってみれば、アナログの王道で今の位置にまで上り詰めたと言えなくもない。

デビュー前のYouTube映像が1000万ビュー超え

   一方のジャスティンはといえば、今をときめくデジタル世界から舞い降りたR&Bシンガー・ソングライター。

   デビュー前にUpしたYouTubeの映像は瞬く間に1000万ビューを超え、今では嘘か真か1億5000万ビューに届く勢いとか。ツイッターのフォロワーは200万人を越えている。これで音源が売れないわけがない。アメリカでは09年のデビューアルバムが瞬く間にミリオンセラーに。これもいわくつきで、世界のアッシャーとジャスティン・ティンバーレイクというR&B界の2大巨頭が争奪戦を繰り広げた結果、アッシャー(アイランド・レコード)と契約を交わしメジャー・デビュー、ミリオンセラーとなった。

   日本でのデビューアルバムは、アメリカでのデビューアルバム&2ndアルバムを併せたモノになる予定。

   2人とも今年すでにプロモーションで来日しているが、ジャスティンはアルバム発売直前に再来日、ニッキーは10月に日本ツアーの予定も。どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、今から楽しみだ。

加藤 晋

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