恋を休んでいませんか? 「万葉集」に学ぶ熱き思い


そうだ、恋をしよう!
「梅の花 咲けるが中に 含めるは 恋ひや隠れる 雪を待つとか」
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   これは、万葉集に収められている茨田王(まんだのおほきみ)の歌だ。梅の花が咲いている中で、蕾(つぼみ)のままなのは、恋わずらって引っ込んでいるのか、それとも雪を待っているのか、という意味だという。万葉集は、7世紀後半から8世紀後半にかけて編まれた日本に現存する最古の和歌集とされているが、その中には、万葉人たちが大胆にあこがれや嫉妬(しっと)、激情などを表現した歌も少なくない。

   阪急コミュニケーションズから2010年7月30日に発売された『女と男の万葉集』(著・桜川ちはや)には、そうした数々の古(いにしえ)の恋愛劇したためた歌が集められ、それぞれの歌に即した現代のオリジナルラブストーリー103篇が記されている。

   1300年たっても色あせることのない恋の歌は、しっかりと読む者の心に深く染み入る。そして、また恋がしたくなってしまう。それぞれの歌には現代語訳と解説付き。

   四六判並製、240ページ。定価1680円。

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