スー・チー、小泉、オバマ・・・ 「達人」の演説は何かが違う


名演説家たちのテクニックを学べ
「(欧米のみなさんには)私たちが遠い国に住む人間で、私たちがどんなに苦しもうと関係ないとは思わないでいただきたい。人間としての権利を求める同じ人間であり、機会さえ与えられれば世界に多くの貢献ができる人々だと思っていただきたい」

   ミャンマーにおける非暴力民主化運動の指導者、アウン・サン・スー・チーさんは、1988年8月26日、ビルマ(当時)最大の都市ラングーン(ヤンゴン)のシュエダゴン・パゴダ前で行われた集会で演説、冒頭の言葉はその一部だ。集まった50万市民は、自信と勇気をみなぎらせながら民主化を熱く訴えるその言葉に深い感動を覚えた。

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   力のあるスピーチは、時として、聞き手の思考に火をつけ、大きなパワーを生み出すきっかけとなることもある。

   阪急コミュニケーションズから2010年10月28日に発売された新刊本『スピーチの天才100人 達人に学ぶ人を動かす話し方』(著サイモン・マイヤー/ジェレミー・コウルディ、訳・池村千秋)が好評だ。アウン・サン・スー・チーをはじめ、スティーブ・ジョブズ、バラク・オバマ、ジョージ・クルーニー、アドルフ・ヒトラー、マルコムX、ロバート・ケネディ、小泉純一郎、ソクラテス、ラニア王妃ほか、スピーチの達人といわれる著名人らの代表的な名文句を取り上げ、その背景や人物像、演説の特徴などについてエピソードを交えて解説する。

   ちなみに、小泉氏の項で取り上げているのは、首相時代の2005年に行った国連総会演説「言葉から行動へ」だ。

   単行本(ソフトカバー)、376ページ。定価1890円。

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