創業120年、帝国ホテルの「最高」を支えた人々


これを読めばあなたも帝国ホテル通だ

   日本を代表するホテルといえば「帝国ホテル」だ。1890年(明治23年)に日本の建築技術を結集して誕生したネオルネッサンス式レンガ造りの建物は「東洋唯一の大ホテル」と評価されるほど、優雅なたたずまいを誇っていた。このホテルが誕生した裏には、幕末の日本が立て続けに列強諸国との間で結ばされた数々の不平等条約の存在があった。そうした条約の改正を目指した当時の外務大臣・井上馨は"世界に誇れる"ホテルをつくることで、近代国家日本をアピールしようと考えたのだ。

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   帝国ホテルは開業から120年が過ぎた。その間には、世界的な建築家フランク・ロイド・ライトを起用したライト館が、また、1970年には日本万国博覧会開催に合わせて新本館が竣工する。英国のエリザベス女王やフランスのミッテラン大統領、アメリカのフォード大統領、さらにはハリウッド女優のマリリン・モンローといった「VIP」は、当然のように「帝国ホテル」を宿泊先として指定した。明治から平成まで、帝国ホテルが「最高」であり続けられたわけは何か? 『コミック帝国ホテル 120年の最高』(発行・ホーム社、発売・集英社/原作・横溝邦彦、2011年2月25日発売)にその答えが詳しく描かれている。

   ホテル誕生秘話から、世界的建築家フランク・ロイド・ライト氏を新館建設に起用した経緯、伝説の料理人・村上信夫氏や超ベテランの接客責任者・小池幸子氏の活躍ぶりなど、3人の漫画家(加藤礼次朗、根本哲也、山下京子)によるコミックで、分かりやすく紹介した。

   単行本(ソフトカバー)、200ページ。1260円。

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