阿部勇樹選手が「泣いた日」 そこには幾つものドラマがあった


『泣いた日』

   イングランド・チャンピオンシップ・レスターシティFCの阿部勇樹選手がベストセラーズから『泣いた日』を上梓した。

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   阿部選手は昔から相当な"泣き虫"だったらしい。少年時代は兄のように強くボールが蹴れないことに涙し、プロ入りしてからは、2001年8月、右足の疲労骨折から復帰した試合でゴールを決め、勝利して涙を流した。そして、南アフリカW杯のパラグアイ戦で、同い年の駒野がPKを外して"終戦"。駒野のもとに駆け寄るその頬には涙が伝っていた。

   阿部選手は言う。「僕の流した涙の大部分は悔し涙だった。その味はそのときによって違ったけれど、関わってくれた人たちに対する申し訳ない思いが、涙となってとめどなく頬を伝うのだ」と。そして、こう続ける。「僕が流した涙は僕だけのものではないのだ。だから結果にこだわる」

   この本では、阿部選手が「泣いた日」を、本人はもとより、恩師イビチャ・オシム氏、祖母井秀隆・元ジェフGM、そして両親、妻の6人がそれぞれの視点で振り返り、生きるうえで誰にでも共通する心の葛藤と喜びを明かしている。

   単行本、221ページ。定価1400円。

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