KDDIの大攻勢が始まった MNP利用者数転入超過、iPhone発売も「追い風」

   KDDIから、米アップルの「アイフォーン(iPhone)」発売が決定した。従来のソフトバンクモバイルによる「独占体制」が崩れ、2011年10月7日夕方から予約が始まった。

   スマートフォンの品ぞろえも、iPhoneが加わって秋冬商戦に向けて拡充を果たし、業界首位を目指して攻勢をかけている。

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iPhone、アンドロイド、ウィンドウズをそろえる


「Xperia acro IS11S」(左)と「IS12T」

   10月7日、電気通信事業者協会から9月の携帯電話・PHSの契約純増数が発表された。「au」ブランドを展開するKDDIによると2010年3月以来、18か月ぶりとなる「転入超過」を記録したとのこと。

   KDDIは夏以降、スマートフォンのラインアップ増強に力を入れてきた。英ソニー・エリクソンの「Xperia acro IS11S」に、今まで制限のあったauの「ezwebキャリアメール」に対応させたことも奏功したと見られる。

   米グーグルが開発した基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した機種がメーンだった製品群に8月、米マイクロソフトの「ウィンドウズ・フォン7.5」を搭載した「IS12T」を世界に先駆けて発売した。いわゆる「ウィンドウズ・フォン」を手掛けるのは、現時点で国内ではKDDIのみだ。

田中社長「安心で快適」と自信

   9月26日に行われた新商品発表会で6機種のスマートフォンを秋冬モデルとして紹介し、コンセプトとして「未来は選べる」を掲げた。「もっと写真や音楽を楽しみたい」「SNSやおしゃべりを自由にしたい」といった希望を、スマートフォンで提供していくという考えだ。田中孝司社長は「お客様が『未来はこうなっていく』という思いを心の中で持っていただき、それを我々が選べる形で提案していきたい」と意気込みを語った。

   これに、話題性抜群の「iPhone 4S」が加わって、国内では「アンドロイド」「ウィンドウズ・フォン」と3つのタイプを扱う唯一の通信会社となる。スマートフォン市場の成長が今も続く中で、品ぞろえを拡充させ、社長自ら「安心で快適」と自信を持つネットワークを有するKDDIの勢いが増しそうだ。

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