酷寒のマイナス17度で撮影 「コスプレ」もつらいよ

   マイナス17度―2月19日、この日は群馬県嬬恋村の「ベルエールの森」では最低気温を記録していた。

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「手が冷たくてシャッターを押せない!」


寒さは気合いで吹っ飛ばす!

   水道管は破裂して、車のオイルまで凍ってしまう酷寒。寒さが最も厳しい早朝6時。雪上からシャッター音と「キャッ、キャッ」という歓声が聞こえてくる。ギョ!手袋なし、半袖のコスプレーヤーもいる。

   「動いていれば寒くない!」「手が冷たくてシャッターを押せない!」。雪の中を歩き回りシャッターチャンスを狙う。浅間山に朝日が上がると、一層激しく動き回る。撮影を終えると一目散にコテージ駆け込み、炬燵(こたつ)に入りストーブで暖を取る。温まると、再び出撃!コスプレーヤーのど根性をここに見た。

   都会で暮らす彼女たちは、普段は寒さに弱い普通の女の子。コスプレーヤーに変身するとなぜ火事場の馬鹿力を発揮できるのか。「良い写真が撮れれば、寒さなんか我慢できる」。この言葉がすべてを物語る。目標に向かう彼女たちの体の中にはアドレナリンが涌き出ていた。

   『コスBON』Fantasyの表紙を飾った人気コスプレーヤーのKANAMEは言った。「風邪は寝れば治るが写真は今しか撮れない」。コスプレ魂!恐るべし!

「まるでハワイみたい!」

   ツアーを終えて東京に帰ったコスプレーヤーには、東京の寒さはまるで夏のように感じられた。

肥留間正明

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