07年比で2.5倍は看過できない 就職できず増える「若者の自殺」

   就職失敗を苦に自殺した大学生ら若者の数が2007年比で2.5倍(2011年)に達したとの読売新聞報道(2012年5月8日付)が話題になっている。

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はやめの相談を


自殺対策 |政策統括官(共生社会政策担当) - 内閣府(スクリーンショット)

   警察庁による自殺原因の調査では、2007年の60人から2011年には150人に急増していたが、大学生の就職率が過去最低(91.0%、2011年4月)を記録するという状況をみれば納得せざるを得ないのだろうか。

   ネットでは、「日本は一度レール外れたらやり直しがなかなか利かないとはいえ…もはや新卒で就職できなきゃ人生オワタみたいな状況なの?」などという声もあがっているが、就職できたからといって幸せとも限らないようだ。同調査における20代自殺の動機で目立つのは、「就職失敗」や「健康問題」をのぞくと「職場での人間関係」で、ほかにも「仕事疲れ」「進路の悩み」といったものが「就職失敗」とほぼ同じ割合で挙がっている。

   実際、2012年3月に発表された内閣府の「自殺対策に対する意識調査」でも、20代のじつに4人に1人が「1年以内に自殺を考えた」と回答し、そのことを誰かに「相談したことがない」人は6割を超える。こと20代男性に関して言えば、世間体やプライドの問題から悩みを相談したがらず、30代になってから「先が見えない」と思いつめて電話してくるケースがみられるという。

   内閣府はホームページ上で「1人で悩むより、まず相談を」と呼びかけており、各地域での相談窓口を公開しているので、悩んでいる人は利用してみてもいいだろう。

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