映画作りたい!でも金がない! 出資サイト「FiRoom」で黒田勇樹初監督作が支援募集

   映画を作りたい――そんなことを考えた経験がある人も多いだろう。しかしアイデアや情熱があったところで、先立つものは「金」。記者も学生時代自主映画を撮影したことがあるが、役者、スタッフ、機材、ロケ地、衣装、小道具、交通費などなど、映画作りはとかくお金がかかる。

   そんな中アマゾンラテルナ(東京・中央区)が立ち上げた「FiRoom(フィルーム)」は、映画を作りたいという人がネットを通じて有志からの「出資」を受けることができる、日本初の映画に特化したクラウドファンディングサービスだ。

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出資額次第では「ヒロイン」「敵の組織」命名権も


フィルームの「メンタルヒーローJ1(じぇーいち)」ページ。黒田さん出演の告知動画も公開中だ

   2012年7月31日からは、元俳優で現在は「ハイパーメディアフリーター」を名乗りネット上を中心に活躍する黒田勇樹さんの初監督作品「メンタルヒーローJ1(じぇーいち)」が制作資金を募っている。

   「ポジティブになればポジティブになるほど強くなる『メンタライザー』とネガティブになればネガティブになるほど強くなる『ネガティバイザー』」なる装置を埋め込まれた2人のヒーローの活躍を描く特撮作品になるとのことで、目標金額は500万円。ユーザーは出資額に応じ、たとえば1000円なら黒田さんのお礼メールとエンドロールに名前を掲載される権利、5000円ならオリジナルキーホルダープレゼントといった特典を受けることができる。額が上がると特典はユニークになっていき、30万円では「黒田さんと2人きりでの試写会」、50万円なら「ヒロインの命名権」、100万円出せば「悪の組織の命名権」まで手にすることが可能だ(いずれも先着)。

「映画業界に新しいチャレンジを」

   黒田さんに親しい関係者によれば、上記の「ヒロイン命名権」「悪の組織命名権」は黒田さん自身の発案とのことだ。また製作資金が400万円集まった場合、黒田さんが映画の成功を祈願してスカイダイビングすることも予告されているが、

「黒田さんは『スカイダイビング、本当はあまりやりたくないんだけど……映画のためなら、飛ぶよ!』と語るなど、やる気十分です。クラウドファンディングでの映画作りという前例のないチャレンジですが、映画業界に新たな風を呼び起こしたいと制作陣は意気込んでいます。相当奇想天外な作品になるんじゃないでしょうか」

   出資は黒田さんの愛称「ニーサン」にちなみ、11月23日(いいニーサンの日)まで受け付ける。資金が順調に集まれば2012年末に撮影を開始し、2013年春に公開する予定だ。

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