ノーベル文学賞発表直前 村上春樹の作品をおさらい

   京都大学の山中伸弥教授の医学・生理学賞受賞の勢いで文学賞も……となるのか。2012年のノーベル文学賞受賞者が10月11日(日本時間)に発表される。ここ数年、ノーベル文学賞の有力候補として名前が挙がっている村上春樹さんが、今回も注目されている。英国のブックメーカー「ラドブロークス」の予想では、村上春樹さんが1位、ハンガリーのペーター・ナダスさんが2位という順だ。発表を直前に控え、村上作品を簡単におさらいする。

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『ノルウェイの森』の累計発行部数は1000万部超え


村上春樹『1Q84』(新潮社)

   村上さんは早稲田大学第一文学部卒業、1979年に『風の歌を聴け』(講談社)で群像新人文学賞を受賞した。同著は芥川賞の候補にもなったが落選している。

   村上さんが一般にも広く知られるようになったのは、1987年に発売したベストセラー作品『ノルウェイの森』(講談社)からとされる。主人公「僕」と、友人キズキの恋人だった直子との関係を描いた作品。累計発行部数は1000万部を超え、2010年には松山ケンイチさんと菊地凛子さんが主演で映画化もされている。

   1995年の阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件以降は、地下鉄サリン事件の被害者らにインタビューした著作『アンダーグラウンド』(講談社、1997年)、阪神・淡路大震災をテーマとした短編集『神の子どもたちはみな踊る』(新潮社、2000年)を相次ぎ発表した。

   最新作の『1Q84』(BOOK1、2、3)=新潮社、2009、2010年=は、発売前に増刷されるほどの売れ行きを見せた。

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