冬の乾燥肌トラブルどう防ぐ? そのメカニズムと部位別対処法の秘訣

   冬の「肌荒れ」に悩む人が増えている。「肌を直すチカラ MUHI(ムヒ)」のコーポレート・アイデンティティで知られる池田模範堂では、2007年の「ヒビケア」での冬物皮膚用薬市場参入以来、今や冬物商材における売上げが40億円に迫るという(2011年度)。

   製薬会社の好調は、裏を返せばトラブルに悩む人が多い証だ。それにしても、なぜ冬はこうも肌の問題が多くなるのか。池田模範堂「くすり情報室」に、そのメカニズムと対処法を解説してもらった。

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原因は「バリア機能」の低下


池田模範堂「冬肌なやみ相談室」より

   そもそも、何故肌トラブルは冬に頻発するのか。

「本来健康な肌には、『バリア機能』がはたらいています。健康な肌では表皮の外側にある角層は、細胞同士が規則正しく並び、潤いもあるため、肌の『バリア機能』がしっかりして、柔軟性にも富んでいます。さらにその外側を皮脂膜が覆うことで、外部から刺激が入りにくくなっています。ところが、寒さや乾燥によって正常な肌細胞が作られなくなり、修復力が低下した肌に刺激が入ると、割れたりかゆみが起きたりするのです」

   なるほど、「バリア機能」の低下が問題の原因というわけだ。しかし、なぜバリア機能が弱まってしまうのか。また、そうすると具体的にはどのような症状が起きるのか。

「『バリア機能』の低下の原因は、冬の寒さ・乾燥に加え、寒さによる血行不良、ストレスや生活習慣の乱れ、加齢です。そしてこの『バリア機能』が低下すると、主に次の3つの症状があらわれます。
・アレ
亀裂と肌の乾燥という悪循環が発生します。動かさない部分である『すね』によく見られ、肌表面が粉がふき、ひび割れている状態になります。
・ワレ
元気を失った肌は、パックリ割れを十分に治せず、ひび・あかぎれを繰り返します。主に『手』や『かかと』に見られる症状です。
・かゆみ:
刺激が侵入し続ける肌は、かゆみを感じやすくなります。背中などにみられます」

対処は「1日3回以上」がおススメ

   これらの症状に「あるある」とうなずく人も多いだろう。さて、メカニズムがわかったところで、知りたいのは対策だ。「くすり情報室」係長・永松卓也さんは、「原因・部位別の細やかでこまめなケア」が大切だと指摘し、以下のようにアドバイスする。

「冬の肌は、修復力が弱まっているため、『かゆみ』や『パックリ割れ』を繰り返すことになります。これを防ぐためには、肌の『保湿』と同時に『肌の修復力を回復して、肌本来の力を取り戻すこと』が大切。肌の修復力をパワーアップさせて、肌細胞を元気にすることが重要です。池田模範堂では、『アレ』『ワレ』『かゆみ』に分けた商品を展開し、それぞれの症状に合った対処法を提案しています。また、外用剤は塗る回数を増やしていただくほど効果が高まるので、最低でも1日3回は使っていただければと思います」

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