ゴールドマン・サックスをやめた理由 元社員が明かす金融業界の内情

   年収4000万円以上の仕事をやめる――。世界トップクラスの投資銀行であるゴールドマン・サックスの社員がなぜこのような決断に至ったのか。講談社から発売された書籍『訣別 ゴールドマン・サックス』(グレッグ・スミス著)では、その理由が語られている。

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金儲け第一主義の会社へと変貌


『訣別 ゴールドマン・サックス』(グレッグ・スミス著、講談社)

   スタンフォード大学で経済学を専攻していた著者は、ゴールドマン・サックスの夏期インターンシップに挑み、10週間にも及ぶ過酷な競争に勝ち抜いて入社した。合格率2.2%の狭き門だ。

   その後、2001年アメリカの同時多発テロで市場が混乱する中で初トレードを行い、順調に仕事をこなしていく。株式デリバティブ営業部門に移ってからも好成績を残し、ヴァイス・プレジデントの地位にまで昇進。しかし、もう1階級昇進する直前にゴールドマン・サックスをやめる決断をするのだ。

   その理由は、同社の変貌にあるという。かつては「顧客の利益第一」を掲げていたが、リーマンショックや欧州政府債務危機などを経て、「金儲け第一主義の会社へと堕落してしまった」と書かれている。複雑な金融商品を顧客に売りつけ、「他人に操られる馬鹿で愚かな奴」と顧客を評することもあったそうだ。同書では、ゴールドマン・サックスをはじめとする金融業界の内情が明らかにされている。2012年10月23日に発売された。価格は1995円。

   J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」でも記事を公開中。

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