ガチSNS世代なのに…ギャルがフェイスブックを苦手にするワケ

   ここ最近「若者のフェイスブック離れ」という言葉をよく耳にするようになりました。ギャルの間では1年程前から注目されるようになり、利用者は以前と比べて増えたものの、ラインやツイッターのような爆発的ブームにまでは至っていないのが現状です。また『前までは見ていたけど、最近は更新しなくなった』といった声も寄せられるほど…。

   ではなぜ若者の中心的存在であるギャルの間では、ラインやツイッターように依存するような不可欠な存在にまで構築されていないのでしょうか。今回はそこにスポットを当ててみたいと思います。

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カスタマイズできないし、本名出さなくっちゃいけないし…


「いいね!」とはなかなか言えず…

   まずギャル達においてフェイスブックへの入りとして懸念要素となるのが、本名制度だと言えます。と言うのもこれまで何度かお伝えしたことがあるかと思いますが、彼女達はファッションやメイクで個性を出すように名前も他の人とは違う変わったネーミングをすることが主流となっており、本名を明かしたくないというのが本音です。

   それは各ギャル誌を見ても分かると思いますが、みくりんたん、ガオ、なおてぃぃぃぃぃぃん、はー汰ラ、ばしこ、ベイブ、みどりむし――といった大人達からは想像出来ない名前をアレンジし、自らの魅力をアピールするほど…。

   次にフェイスブックのデザイン制を指摘するギャルもいます。

   それには彼女達がフェイスブックと似ているmixi世代だったことが大きく関係しているようで、mixiやブログのような自分達でアレンジやカスタマイズ可能なデザインを求め、中々かしこまったデザインを受け入れ難いと言えます。

近寄りがたい「ウォール」「タイムライン」

   続いて「ウォール」、「ニュースフィード」、「タイムライン」と、どの機能をどう活用して良いのか、またどのように使い分けるべきなのか複雑といった声も聞くことが出来、聞き覚えのないフレーズを彼女達自身が習得しなくてはいけないといった難しい面があることが分かりました。

   つまり彼女達は真のSNS世代ではあるものの、一度、踏み入れたらとことん愛用し追求したいと思いがあるからこそ、聞いたことのないフレーズや一見難しそうなツールが混在していると最初の段階で踏み込みがたいと勝手に認識、判断してしまうようです。

   そして極めつけと言えるのが、以前までは気になったものは試すといった傾向がギャルの間では高かったものの、多数のサイトやアプリの登場により彼女達自身が「選んで切り捨てる」といった行動に出るようになったこと。実際に試してみても『何となくつまらない~!』と思ったり、切れ味がなくなった時には『もうやらない~!やめた~!』とジャッジを下してしまうようです。

トレンドはナチュラル

   余談ではありますが、面白いことにそれは彼女達の化粧にも同じことが言え、以前までは常に盛っていたい=言わばツールで言うなら様々なサイトやアプリを知っていたい、使っていたいと思っていたものの、ある一定のところまで満たされた彼女達は化粧をナチュラルするような引き算を覚えたように、ツールにおいても同じことし始めたと言えるのではないでしょうか。

   つけまやカラコン=ツイッターやLINE、のように不可欠な存在と認識したものは一向に手放さそうとはしないものの、反対に涙袋美容液や描きホクロいった新味が登場しても『うちには合わないなぁ~…』と思えば、切り捨てる状況になったと言えます。

プライベートで楽しめるツールじゃない

   また大学生や20代前半のユーザーからはこういった声も聞こえるようになってきました。

『就活で使っているには便利なんだけど、ぶっちゃけ良い子ちゃんを演じている自分がいて、突拍子もないことは書けないから猫被ってる感じだよね』
『会社の上司とか仕事先の人ともフェイスブック上では「友達」なんだけど、その時点で遊び感覚では出来ないツールになった。みんなが見ている場面で型破りな行動は出来ないし、偽ってる感じだよね。それにつぶやくことも少なからず仕事関係のことになっちゃってプライベートで楽しめるツールではなくなった』

…と。


   もちろんこのような「若者のフェイスブック離れ」は一部のギャルに言えることなのかもしれませんが、GRPが毎週調査する「よく利用するツールランキング」でも、ここ1年程度、3~6位をいったりきたりと全体に浸透しているとは言い難い状況だと言えます。

   果たして今後若者とフェイスブックはどう連携し続けていくのか、どちらにせよ注目が集まりますが、情報過多の時代に育つ彼女達は、知らず知らずの間に見極める目や分析するセンス・選択する計算力を身に付けていたのかもしれませんね。

   そしてもちろん今後も…。

GRP編集長・まぁ~さ

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