ガンダム35周年プロジェクト発表 「THE ORIGIN シャア・セイラ編」映像化、富野総監督「Gレコ」詳細も

   1979年に放送された人気アニメ「機動戦士ガンダム」が4月に35周年を迎える。これを記念した「機動戦士ガンダム35周年プロジェクト」の発表会が2014年3月20日、東京都内で開かれた。

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「Gのレコンギスタ」は2014年秋公開予定


富野監督があいさつ(画面中央)

   「RISE!世界は動いている」がコンセプト。発表ではまず、キービジュアルとして、5月公開の『機動戦士ガンダム UC7 虹の彼方に』、『機動戦士ガンダム』の生みの親・富野由悠季監督が自ら陣頭指揮をとる『Gのレコンギスタ』(Gレコ)、『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザイナー・安彦良和氏原作による『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 青い瞳のキャスバル』をモチーフにした3種が発表された。

   『Gのレコンギスタ』は富野由悠季監督による14年ぶりのガンダムシリーズ最新作。14年秋の公開を予定する。宇宙世紀の次の世紀「リギルド・センチュリー」を舞台に、宇宙エレベーターを守る組織「キャピタルガード」のパイロット候補生・ベルリ・ゼナムの冒険を描く。キャラクターデザインにはアニメーターの吉田健一氏、メカデザインにはイラストレーターの安田朗、刑部一平の両氏、メカデザイナーの山根公利氏を迎えた。

   『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 青い瞳のキャスバル』は、累計1000万部を超える安彦良和氏によるマンガ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の初となる映像化作品で、「シャア・セイラ編」を15年春にイベント上映予定。全4話で、35年前のアニメ本編では描かれなかったシャア・アズナブルやセイラ・マスといった登場人物の幼少時代を描く。

   詳細は今後、公式ホームページなどで明らかにされていくという。

   バンダイナムコホールディングスの石川祝男代表取締役社長は「35年はガンダムにとってはゴールではない。40年、50年、100年と愛されるよう新たなスタートを切る。ガンダムはグローバルに大きく羽ばたいていきます」と挨拶。

   関係各社から、すでにある実物大ガンダムに次ぐ新たなプロジェクト「REAL G Next Project」についてや、大規模企画展などの予定も公開された。ガンダムと同じ1979年生まれの中田ヤスタカ氏作曲の35周年を記念テーマ曲「G35」も発表。今後折にふれて使用していくという。

富野監督「ファンがいたからこそやってこれた」

   会場には富野由悠季監督も出席。「Gのレコンギスタ」について、「どのように世代を超えて どのようなメッセージを伝えていくか、この15年くらい本気で考えるていたことがようやく輪郭をみられた作品」だとし、「Gはもちろんガンダムもありますが、一番大きな意味はグラウンドのG。それとレコンギスタというのはレコンキスタ(回復運動)からきているが、レコン『ギ』スタにしなければいけないというのは極めて日本人的な感覚で、濁点が入っていないと売れないから」と会場を笑わせた。

   その上で、作品にかける思いを「30数年やってきて 大人たちのやってきたビジネススタイルというものがまた50年続くとは思ってはいません。思っていないからこそ、新たなコンテンツがいるのではないか、新しいメッセージをうち出していく必要があるのではないかと思い、その僕なりの答えがGのレコンギスタ。評価はやってみないとどうなるかはわかりませんが、この歳にしてよくやったとうぬぼれているところがあります。そういう意味では乞うご期待。(会場にいるスタッフや報道陣の)お子たちや、お孫さんたちに、こういう物語があるよと伝えていきたいです」と語った。

   そして、「35周年目でこう言うことがいえる自分がいることや、こういう場を持てるということは」と切り出し、少し照れくさそうな顔で「ファンがいたからこそやってこれたことだと思っています。本当にありがとうございました」と言って、スピーチの間かぶっていた帽子を脱ぎ一礼、話を締めくくった。

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