美術館で開かれた異例の「就活イベント」 アクセンチュア社長が語るデジタル時代のコンサル業界

   コンサルティングやシステムインテグレーション大手のアクセンチュアは、2016年新卒採用のスローガンを「ここで世界に乗り換える。~つながりが、あなたを変える。世界を変える。~」と定め、就活イベント「Accenture Career Link Events」を開始した。

   第1弾として2015年3月2日、「Accenture Link Lounge」を東京・六本木の国立新美術館で実施。同会場で、グローバル化やデジタル化が進む世界で必要とされる人材のトレンドやアクセンチュアの採用戦略についての記者発表会が行われた。

アクセンチュアの程近智(ほど・ちかとも)社長
Read more...

次回は「小倉百人一首殿堂」で開催

   「Accenture Career Link Events」は、アクセンチュア現役社員が仕事内容を語るだけでなく、他社の代表や企業家をゲストに迎えるという同社では初の試み。イベント中は議論をビジュアル化して理解を助け、意見の交換を活発化させる手法「グラフィックレコード」が用いられた。

   同イベントの狙いについて、加治慶光チーフマーケティング・イノベーターは、 「人々とつながることが重要と考え、『Link』をキーワードにしました。国立新美術館をこうした目的で使用するのは初めて。今まで使ったことのない場所で新しい価値観や新しい人、新しい会話が生まれ、そしてイノベーションが起きると思っています」と語った。

   程近智(ほど・ちかとも)社長によるとコンサルティング業界は大きな変化の節目を迎えており、「従来の発想から大きく変えないといけない」。主にインターネットの影響によって、顧客のニーズが多様性やスピード面で変わってきたという。

「『共創の時代』に入り、アクセンチュアだけではできない外のパートナーと仕事をする中で、われわれシステムインテグレーターだけでなく、デザイナーや科学者、心理学者などとコラボレーションする機会が増えています」

   また、デジタルの影響でビジネスモデルがすぐに破壊されるようになったと指摘し、例としてビットコインの登場で揺れる決済サービス業界を挙げながら、求められるスピードの早さを説明した。

   そうした変化の中で、アクセンチュアも発想の転換が必要であるとして、「一人一人の自己実現のプラットフォームとして使ってもらいたい。アクセンチュアを活用してスキルアップ、人脈獲得、自分の知らない領域を探索するなど、いろいろな使い方があります」という。今年は新卒300人、中途700人の計1000人を採用する予定。

   次回の「Accenture Link Lounge」は3月21日に京都の小倉百人一首殿堂で、4月1日には東京の国立代々木競技場第二体育館で行われる予定。そして4月25日には集大成として「Accenture Link Night」を六本木アートナイト会場内で開く。

注目情報

PR
追悼