インフル対策の食品部門"有力候補"に浮上 カルピス「乳酸菌はウイルスや細菌の感染防止に効果あり」

   インフルエンザが流行し始める冬はもう目の前。手洗いやうがいの励行はもちろんのこと、食べ物に含まれる栄養素で免疫力をアップすることも重要だ。

   唾液や鼻水に含まれ、免疫に関与する「IgA抗体」は、細菌やウイルス等が体内に侵入するのを阻止する働きがある。ビタミンAを多く摂取するとIgA抗体が増えることは広く知られているが、乳酸菌を含む食品でも効果があるようだ。

「L-92乳酸菌」が寄与する感染防御のメカニズム
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L-92乳酸菌入りの飲料を1か月飲み続けると体に変化が!?

   カルピス(東京都渋谷区)の発酵応用研究所は、同社が発見・保有する菌株「ラクトバチルス・アシドフィルスL-92株」の継続的な摂取により、唾液に含まれるIgA抗体濃度が増えることをヒト試験で確認した。この研究成果は2015年10月15~16日に開催された第11回日本食品免疫学会で発表された。同菌株は単に「L-92」あるいは「L-92乳酸菌」と呼ばれている。

   試験の方法は次の通り。30~60歳の健康な男女300人の被験者のうち、免疫力が低めな115人を2つのグループに分け、一方のグループにはL-92乳酸菌を含む飲料を、もう一方のグループにはL-92乳酸菌を含まない飲料を1日1本(200ml)、3か月間飲み続けてもらった。

   摂取前と摂取期間中1か月ごとに唾液を採取し、その中に含まれるIgA抗体の濃度を調べたところ、摂取から4週目に高い値を示したという。

   L-92乳酸菌は、同社の飲料「守る働く乳酸菌」などに配合されている。

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