【改正風適法施行でどうなる】「ゲーセン」年少者の入場制限が県ごとに違う件

   アミューズメント施設の運営やゲームの開発を行うタイトー(東京都新宿区)は2016年6月14日、全国にある同社のアミューズメント施設において、年少者の入場制限を変更したことを発表した。

   従来の風適法(風俗営業等の制限及び業務の適正化等に関する法律)では、16歳未満は18時以降、18歳未満は22時以降、「ゲームセンター」をはじめとするアミューズメント施設に親同伴でも入場できなかった。

   16年6月23日に改正風適法が施行され、それに合わせて各都道府県の条例も改正される流れとなり、多くの地域でも保護者同伴なら22時まで入場可能となる。今回のタイトーの発表もこの流れを受けた形だ。ただし全県が足並みをそろえるわけではなく、いくつかの地域では従来の制限を踏襲する。

47都道府県の「ゲーセン入場制限」条例改正内容(タイトーの発表資料をもとに編集部作成)
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茨城と岐阜にみる改正風適法に対する考え方の違い

   例えば、「日本一ヤンキーが多い」ともいわれる茨城県は現行規制を続ける方針だ(※)。15年11月5日の茨城新聞によると、茨城県警察が保護者や教職員約2000人にアンケートを実施したところ、約3分の2が規制緩和に反対の意向を示し、現状維持が妥当と判断したためという。
※兄弟サイト「Jタウンネット」の14年7月18日の記事「『ヤンキーが多い県といえば?』投票の結果が圧倒的すぎて笑えない」参照。

   一方、岐阜県は改正風営法施行と同日に改正条例を施行する。全国よりも1時間早い17時から入場規制を実施する一方で、保護者同伴なら22時まで入場を認めることにした。

   今回の改正風適法施行に伴って岐阜県警察では改正条例案に対するパブリックコメントを募集した。集まった5つの意見すべてが改正に賛成で「全国的な規制にしても問題ない」「17時では早すぎる」「父兄同伴でありながら、時間になると子供と一緒に立ち入ることができない風俗営業の規制は、今の時代、時流にそぐわないと思います」といった声が寄せられた。

   これらの意見に対して岐阜県警察は次のような考えを示した。

「当県内の小・中学校生に対する教育現場では、『午後5時帰宅の遵守』が浸透しているところですが、近年、当県内における子ども・女性に対する声かけ事案は、午後3時から午後6時までの間に最も多く発生しており、県警では、子ども・女性に対する犯罪の未然防止に努めているところです」
「今回の風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部が改正され、規制緩和の方針が成されたことから、当県の現状を踏まえて、ゲームセンター営業の営業所に年少者(16歳未満の者)が立ち入る場合は、従前どおりの午後5時という時間を維持したまま、保護者同伴の場合は入場を認める方針としているものです」

   なお、タイトーでは6月23日から7月18日まで「シールを集めてプレゼントGET!」キャンペーンを実施する。期間中、17時~22時に同社運営のアミューズメント施設「タイトーステーション」に入場した家族連れに対し、子ども1人につき1日1枚シールをプレゼントする。来場者がシールを集めて応募すると抽選でプレゼントが当たる。

   プレゼントの内容は以下の通り。
・A賞:5000円分チャージ済みEdyカード(3人)
・B賞:2000円分チャージ済みEdyカード(10人)
・C賞:クレーンゲーム1回無料チケット(応募者全員)
※賞品の「Edy」は楽天の電子マネー

※16年6月24日追記:A賞~C賞の部分を修正しました。

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