秋高し――腰痛も肩こりも飛んで行け 15万人に効いた「背伸び健康法」

   10月8日は「骨と関節の日」。骨のカタカナは「ホネ」。「ホ」の字は「十」と「八」に分かれるので「十月八日」にしたというのが日本整形外科学会の説明だ。「日本の珍記念日ランキング10」に選ばれた。腰痛、肩こり、骨折、リウマチなど多くの人が悩んでおり、この日を中心に講演会や医療相談を開いている。今回は骨と関節に関する治療法や解消方法について紹介する。

    J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチhttps://books.j-cast.com/)」でも特集記事を公開中。

『長く健康でいたければ、「背伸び』をしなさい』(著・仲野孝明、サンマーク出版)
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マッサージを受けると悪くなる


『長く健康でいたければ、「背伸び』をしなさい』(著・仲野孝明、サンマーク出版)

   肩こりや腰痛には昔から様々な治療法がある。だが、なかなか完治しない。最近は正しい姿勢が重要だといわれている。では、正しい姿勢とはなにか。

   『長く健康でいたければ、「背伸び』をしなさい』(著・仲野孝明、サンマーク出版、1512円)は「背伸び」こそ、正しい姿勢をもたらすと説く。「たった30秒の習慣を取り入れるだけで15万人の体を治した健康法」というのがキャッチフレーズだ。

   目次をみると、興味深い具体例が並んでいる。まずは「マッサージを受けると腰痛は悪化する」と忠告する。寝るときは「45万円のベッドより、5000円の布団のほうがいい」と打ち明け、「寝相が悪い人ほど、体にとっては理想的」と指摘する。毎日の健康チェックは「足裏でやりなさい」。パソコンのモニターは「15センチ上げるのがベストの高さ」等々、無理なく続けるポイントをアドバイスする。

医者に診てもらう前に自己診察


『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(著・井尻慎一郎、創元社)

   文章や校正のプロたちは、より的確な言葉やピタッとくる表現を探すために逆引き辞典を活用している。『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(著・井尻慎一郎、創元社、1836円)は、それと似たように、痛みのある場所から原因や病因をピタリと診断する今までにないユニークな逆引き事典だ。

   豊富なイラストで解説してくれるので、医者に診てもらう前に自己診察ができ、医者との対話もスムーズに進む。整形外科を開業後、14年余で3万6千人以上を診察した経験から編み出した。

   内容は、総論「全身に起こりうる病気」「上位に病変がり下位に症状が出る病気」「ケガ(外傷)」「治療一般」「薬」、各論「頭、首、肩、上腕、肘」などの構成だ。

縄文人と弥生人の実像とは


『骨が語る日本人の歴史』(著・片山一道、ちくま新書)

   二重まぶた、太眉、厚唇の立法的な縄文人。一重まぶた、細眉、薄唇の平坦な弥生人。日本人のルーツはこの2つのタイプといわれてきたが、科学的な検証によって書き換えが必要になってきたようだ。

   『骨が語る日本人の歴史』(著・片山一道、ちくま新書、886円)によると、縄文人は南方からやってきたのではないし、大陸から渡来した弥生人が縄文人を駆逐したというのも本当ではない。そもそも「弥生人顔」など存在しない――。

   発掘された古人骨を調べ、当時の人の様子を明らかにする「骨考古学」の第一人者、京大霊長類研究所教授などを歴任した片山一道博士が日本人の実像に迫る。昨年(2015年)5月の刊行以来、静かなブームになっている。

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