日本電産、創業以来初となるテレビCMを開始 地元出身の佐々木蔵之介が体当たり演技

   モーター大手の日本電産(京都市南区)は2016年12月26日、1973年の創業以来初となるテレビCM「もし、日本電産がなかったら」の放送を全国で開始した。

   ストーリーテラーに起用されたのは京都市出身の俳優・佐々木蔵之介さん。同社の主力製品であるモーターがこの世からなくなったらどうなってしまうのか、ストーリー仕立てのドラマCM で表現している。特設サイトでは15秒カットと30秒カットの2バージョンおよびメイキング映像に加えて、ミュージカル風WEBムービー「もし、日本電産がなかったら」も見られる。

日本電産のテレビCM「もし、日本電産がなかったら」のワンシーン
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現社長が1代で築いた1兆円企業。目標は10兆円!

   佐々木さんが演じたシーンはビルの自動扉。中に入ろうと扉の前に立っても作動しない。なんとかこじ開けようと悪戦苦闘する佐々木さんだったが――。収録後、佐々木さんは「重いねぇ...。モーター偉大だなぁ~」「自動扉ごとにこんなことをしていたら確実に筋肉痛だね」と苦笑い。このほか自動車やエレベーター、プリンタ、ロボット掃除機がストップしてしまうシーンは、他の俳優らが演じている。

   CMでは紹介されなかったものの、HDD用モーターの数量ベースの世界シェアは約80%、CD・DVD用モーターは同60%にそれぞれ達する。これら精密小型モーターの分野では世界トップシェアを誇るグローバル企業だ。また車載用部品は精密小型モーターを超える事業としてここ5、6年で急速に売り上げを伸ばしている。14年3月にはホンダ系電子ユニットメーカーのホンダエレシスを完全子会社化し、社名を日本電産エレシスに改めた。

   16年度の売上高は1兆2500万円と見込まれる。同社の永守重信代表取締役会長兼社長が一代で築き上げたというから驚きだ。今後はドローン、VR、ロボットといった成長分野に本格参入していく方針で、20年度の売上高は2兆円、30年度は10兆円を目指す。

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