【あべのハルカス至近】今春、大阪の天王寺・阿倍野地区に「ホテル併設のドンキ」ができる!

   ディスカウントストアチェーンのドン・キホーテは、大阪市有数の繁華街である天王寺・阿倍野エリアに「ドン・キホーテあべの天王寺駅前店(仮称)」(大阪市阿倍野区)を2017年春にオープンすると明らかにした。

   JR西日本グループが運営するホテル「ヴィアインあべの天王寺」を上層階に併設した宿泊ホテル一体型の店舗だ。建物は地下1階、地上13階建てで、うちドン・キホーテは1階から6階を占める。店内には宿泊者専用に店舗とホテルを結ぶ専用の出入口が設けられる。24時間営業。

「ドン・キホーテあべの天王寺駅前店(仮称)」の外見イメージ
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キタ・ミナミそして天王寺を押さえるドンキ

   最寄りの天王寺駅は、JR西日本エリアで大阪駅、京都駅に次いで利用者が多い主要ターミナル。日本一のノッポビル「あべのハルカス」、東急系のショッピングモール「あべのキューズモール」、近年リニューアルした天王寺公園は同店のすぐ近く。通天閣や新世界、四天王寺も徒歩圏内だ。観光客にとっても重要拠点であり、外国人の姿も少なくない。

   昨年末にJTBが発表した「2017年旅行動向見通し調査」によれば、17年の訪日外国人旅行者は約2700万人に達すると推計される。12年の836万人と比べて3倍以上という猛烈な伸びだ。一方で、中国人を中心とする爆買いに一時期ほどの勢いはなく、高級品から手ごろな価格の商品購入、日本文化の体験にシフトする傾向が見られる。

   国内全店で免税免許を取得しているドン・キホーテは、アクセスの良い好立地・多様な品ぞろえ・深夜営業により、いわゆる爆買いバブルが弾けて困っている高級店をしり目に、訪日客にモテモテだ。

   大阪市内に13店舗を展開するドン・キホーテ。このうち最も出店密度が高いのは中央区の4店舗。大阪(梅田)駅のある北区には「エキドンキ エキマルシェ大阪店」を含む2店舗が出店済み。

   ホテルヴィアインを運営するJR西日本は「大阪環状線改造プロジェクト」を推進中だ。天王寺駅と京橋駅を除くほとんどの駅でトレイ改良が完了し、環状線東側の森ノ宮駅、玉造駅、桃谷駅では美装改良や店舗開発が行われた。天王寺駅も18年春を目標にリニューアル工事が進行中。

   ドン・キホーテは、全国各地でつぶれた商業施設跡地に出店し、次々と成功させていることから、総合スーパーの次世代チャンピオンと小売業界で目される。「エキドンキ」でJR西日本と手を組み、天王寺でもその存在感を示すに違いない。

ホテル併設のドンキは東京・後楽園に既にあり

   ドン・キホーテ併設のホテルは今回がはじめてではない。東京ドームシティのすぐ近くにある後楽園店(東京都文京区)は、「リッチモンドホテル 東京水道橋」と同じ建物にある。3階はサイゼリヤ。

   後楽園店の売場面積は2897平方メートルあり、あべの天王寺駅前店(仮称)の2059平方メートルより広い。店舗構成はやや地域密着志向で、1.6km北に離れた総合スーパー「オリンピック白山店」の価格調査の結果が店内の家電コーナーに貼ってあったりする。デイリー(日配品)のラインナップも食料品スーパーに負けていない。

   今回発表されたリリースによれば、ドン・キホーテあべの天王寺駅前店(仮称)は地域住民のニーズにも合わせていくという。

「ホテル利用者向けの特典を準備するなど、深夜営業とインバウンド対応において親和性の高い業種を融合したサービスで、利用客へ手厚いサポートを整えていきます」
「『ドン・キホーテあべの天王寺駅前店(仮称)』は、ワクワク・ドキドキを提供する店舗空間の創造に努めるとともに、地域の皆様に末永くご愛顧いただける店舗づくりを目指します」

   いったいどんな店に仕上がるのか――。春の開店が待ち遠しい。

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