秋葉原の胃袋を支えた「ベッカーズ」の跡地、JR東日本系のホテルに

   オタクカルチャーの発信地である東京・秋葉原。今でこそ飲食店選びには困らないが、少し前は食べられる場所が限られていた。そんな秋葉原の胃袋を支えたのが、電気街口を出てすぐの場所にあった「Becker's(ベッカーズ)」と「シェフズキッチン カレー厨房」、そしてコンビ二の「NEWDAYS(ニューデイズ)」だった。2016年2月~3月にかけてこれらの店舗が閉店した時は、多くの人が感慨にふけった。その跡地にJR系のホテルが建つ。

   JR東日本は2017年5月9日、「ホテルメッツ秋葉原(仮称)」を開業すると発表した。オープン時期は19年秋を予定している。

「ホテルメッツ秋葉原(仮称)」の完成イメージ
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目の前は外国人に超人気の「大人のデパート」

   JR東日本グループは、東京駅直結の「東京ステーションホテル」をはじめ、シティタイプの「ホテルメトロポリタン」、リゾート系の「ホテルファミリーオ」など、さまざまな形態の宿泊施設を展開している。宿泊特化型の「ホテルメッツ」は全国に23か所あり、客室数は2687室におよぶ(17年5月現在)。

   秋葉原にオープンするホテルは地上9階建てで、客室数はシングルが151室、ツインが43室、ダブルが2室となっている。一部の客室には線路を見渡せるビューバスタイプや長期滞在者向けのテラス付ルームを用意する。また低層階には宿泊者以外の人も利用できる店舗が入居する予定。

   ところで、ホテル予定地の目の前にはアダルトショップ「大人のデパート エムズ」が建っている。このショップの客は外国人率が非常に高いことで知られる。JR東日本がこの立地に目を付けたと考えるのはうがちすぎか――。

   JR山手線・京浜東北線・総武線、東京メトロ日比谷線、つくばエクスプレスの各線が乗り入れ、昭和通りに面した交通の要所でもある秋葉原。観光客だけでなくビジネス宿泊の需要も高いことから、昨年だけで「京急EXイン」や「アパホテル」、女性だけが泊まれるカプセルホテル「秋葉原ベイホテル」が駅周辺にオープンした。秋葉原はホテル激戦区にもなりつつある。

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