フリーテルから「ニコニコSIM(仮)」 プレミアム会員1年目無料も、ネットの評価がイマイチな理由

   FREETEL(フリーテル)ブランドでMVNOやスマートフォンを手がけるプラスワン・マーケティング(東京都港区)は、ドワンゴとコラボレーションしたSIMカード「ニコニコSIM(仮) powered by FREETEL」のオンライン販売を2017年6月20日にスタートした。

「ニコニコSIM(仮)」のロゴ
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プレミアム会員のみの解約は不可

   今回の商品は、ドワンゴが運営する動画サービス「niconico」のプレミアム会員とSIMカードがセットになったもの。特典として利用1年目はプレミアム会員費、月額500円(税抜)が無料になる。トータルで6000円もお得だ。

   例えばデータ通信のみの場合、1GBプランの1年目が499円(税抜、以下同)、同2年目以降が999円。3GBプランの1年目が900円、同2年目以降が1400円。5GBプランの1年目が1520円、同2年目以降が2020円。10GBプランの1年目が2470円、同2年目以降が2970円。

   nicinicoのプレミアム会員になっている人が1年目無料の特典を受けたい場合、いったん一般会員に変更する必要がある。契約期間に縛りはないものの、契約後に通信回線とプレミアム会員の一方を解約することはできない。

   商品の販売を記念してドワンゴはキャンペーンを行う。6月30日までに「ニコニコSIM(仮)」を契約した人に、「ニコニコSIM(仮)オリジナルSIMピン」(5色いずれか)をプレゼントする。アルミから削り出した特注品で、持ち手の部分は「テレビちゃん」になっている。アルマイト加工によるカラーリングと、レーザー刻印によるロゴが美しい一品。使わないときはイヤホンジャックカバーとしても使える。

みんなが期待したカウントフリーは...

   「ニコニコSIM(仮)」にはカウントフリーといって、一定のデータ通信をデータ通信利用容量の対象外とする機能が付いている。App Store、LINE、Pokemon GOは全てのプランで通信料が無料になり、Facebook、Twitter、Instagram、Messenger(Facebook社)は3GB以上のプランでカウントフリーの対象となる。なおPokemon GOのデータ通信無料期間は17年9月6日まで。

   今回の発表にネットユーザーは歓迎ムードかと思いきや、ガッカリしたという声の方が目立つ。というのもカウントフリーの対象にnicinicoが含まれないからだ。「ドワンゴなら画期的なサービスをやってくれるかも」という期待が大きかったからかもしれないが――。

   ニコニコ動画やニコニコ生放送など、niconicoの視聴はとにかくデータ通信量を消費する。例えばソフトバンクの公式サイトではネット動画の視聴で1分あたり4MBと説明している(中画質ビットレート512kbps程度)。1日3時間利用した場合は720MBになる計算で、これを毎日続けると1か月で20GBをわずかに超えてしまう。ちなみにソフトバンクのデータ定額サービス「ギガモンスター データ定額20GB」は月額6000円で、NTTドコモやauも同水準。

   フリーテルはNTTドコモから回線を借りている。これはMVNOすべてに共通する課題だが、利用者の多い時間帯になると通信速度がガクッと落ちる。日本のモバイルネットワークの現状をみる限り、MVNOのカウントフリーに動画を含めるのは厳しい話かもしれない。

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