刀鍛冶にサインを求める女性殺到 「刀剣乱舞」の影響?職人に聞いてみた

「刀鍛冶が女子に囲まれて図録にサインを求められキャーキャー言われる時代が来ようとは誰が想像できただろうか」―。

   日本刀彫物師・装剣金工師の木下宗風さんの投稿が反響を呼んでいる。

刀鍛冶が女性にサインをしている光景(写真は木下宗風さん提供)
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「最近ではよく見かけます」

   これは2018年2月4日、宗風さんが、刀剣を作る職人「刀鍛冶」が女性にサインをしている光景を映した写真とともにツイートしたものだ。

   写真中の男性刀鍛冶は宗風さん本人ではないが、この投稿は2万件以上の「いいね」が押される反響を呼んだ。(6日時点)

   J-CASTトレンドは宗風さんに直接話を聞いた。写真は林原美術館(岡山県岡山市)で開催される「第12回お守り刀展覧会」(2月6日~3月25日)の内覧会並びに懇親会で撮影されたとわかった。内覧会は2月4日に行われ、会場には展覧会関係者の他、刀鍛冶の全国組織「全日本刀匠会」の賛助会員も招待されたという。この賛助会員の女性が刀鍛冶にサインを求め、「刀鍛冶は丁寧に楷書で名前を書いていました」という。

   この光景について宗風さんは、

「刀鍛冶がサインを求められる光景は最近ではよく見かけます」

と明かした。最近は、展覧会の図録に載っている刀を作った作者にサインをもらうために、刀鍛冶が出席するイベントに図録を持っていく人も多いと話してくれた。

日本刀全般が注目されるようになったのは...

   近年、刀剣を擬人化したキャラクター「刀剣男士」を育成する日本刀をモチーフにしたオンラインゲーム「刀剣乱舞」が人気を集めている。同ゲームは、アニメ化・舞台化・ミュージカル化などメディアミックスも活発で、「刀剣乱舞」をきっかけに日本刀に関心を持った女性も多く、最近の日本刀ブームの火付け役と言われている。

   刀鍛冶が女性にサインを求められる光景も当たり前になりつつあるのは、やはり「刀剣乱舞」の影響もあるのだろうか。

   宗風さんは、

「今回のお守り刀展覧会が12回目ということでもおわかりのように、『刀剣乱舞』以前から全日本刀匠会による『お守り刀展覧会』『ヱヴァンゲリヲンと日本刀展』『二次元VS日本刀展』等、積極的に現代刀の啓蒙活動があるのではと感じています。もちろん、日本刀全般が注目されるようになったのは『刀剣乱舞』の影響が大きいということは確かです」

と話す。

宗風さんも「喜んでサインをさせていただいています」

   実は日本刀は、刀鍛冶がひとりで完成させているわけではない。

   宗風さんによると、日本刀の制作は完全分業制で、刀鍛冶、研ぎ師、鞘師、塗師、金工師といったそれぞれの専門の職人が関わって、一振りの刀が完成する。宗風さんは、刀の刀身に「龍」や「梵字」等を彫る「刀身彫刻師」と、鐔(つば)や目貫といった金具を作る「装剣金工師」という専門の仕事を兼ねている。

   刀鍛冶ではないが、日本刀彫物師・装剣金工師として、日本刀関連の図録に名前が載る機会が多く、サインを求められることはしばしばあるそうだ。

   女性にサインを求められることに関しては、

「なんだか気恥ずかしいのですが、そうやって刀の職人を応援してくださることがありがたく、喜んでサインをさせていただいています」

と話していた。

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